March 31, 2024

アニメーションの動きを学ぶ

アニメーション 〈動き〉のガイドブック

アニメーション 〈動き〉のガイドブック

伝わる表現の基礎講座
竹内孝次, 稲村武志 , 布山タルト(共著)
ビー・エヌ・エヌ(ISBN: 978-4802512725)
「アニメーションブートキャンプ」って文化庁の人材育成プログラムが10年も続いてたのね。その講義をまとめた本!アニメーション作画についてのお勉強。頭ん中だけで想像しないで、自分で動いてみること大事。人間の様々な動きの基本がわかりやすい。これはイイ本だー。たとえば椅子に座ってて立つ芝居、その時の気持ちで絵も動きも変わる。模範的な例が示されてて、オレなんかはまた違ってくるんだけど、人によって芝居の解釈違うからね。3コマ打ち歩きなんかで、枚数を抑えるときに必要最低なポーズってあるわけで、知っとくべきことだったりする。こーゆーのは自分んでやってみてもわかんない。3コマ打ちで歩ける人いないからね。小田部さん、富沢さん、沖浦さんの特別講義も収録されてて、これまた貴重でいい話が載ってますが、シンポジウムの再録はいらんと思いました。
ちょっと安いKindle版もあるよ

手を動かして学ぶ アニメーション入門

手を動かして学ぶ アニメーション入門

横山健次(著)
Independently published (ISBN: 978-88761815656)
著者の横山さんとは『198X』って劇場アニメで原画、オレが動画チェックとして、東映で一緒に働いたことがあるんです。このとき横山さんはディスコシーンを担当してて、ラッシュを一緒にラッシュを見たんだけどすごいのなんの。あれから42年!横山さんは今も現役バリバリで『ドクタースランプ』『スラムダンク』や『ONE PIECE』で1人原画をこなすベテランの凄腕アニメーター。当然、作監も兼ねてる。若手の育成というか、技術の継承にも熱心でONE CUT - アニメを描くサークルで教育もされてる。そして入門書も出版。メパチとクチパク、重心、振り向き、歩きなどの基本からエフェクト、動物まで。

ちょっと安いKindle版もあるよ

投稿者 A.e.Suck : 06:17 PM

January 20, 2019

ハリウッドから学ぶストーリーテリング

ストーリー&SCENES

ハリウッドにおける物語とシーンの作法を知る2冊。どちらも全世界共通のストーリーテリングの原則!

ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則

ストーリー
ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則

ロバート・マッキー(著) 越前敏弥(訳)
フィルムアート社(ISBN 978-4-8459-1720-4)
この本はお話を人に伝えるためにはこうすればうまくいくよって原則が書いてあります。2015年に邦訳が出たものの絶版となって価格が高騰していた名著の新訳。適正価格で買えるぞ!シナリオ講師の第一人者著者であるロバート・マッキーさんが、構成/シークエンス/シーン/ビート/最終幕/プロットなどの型や必要な要素、ストーリー設計の原則、問題の解決法などを豊富な例を交えて解説してるよ。「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと」と共にお話作りのバイブルと言えるので、避けて通れない必読本。

ハリウッド映画の実例に学ぶ映画制作論 BETWEEN THE SCENES

ハリウッド映画の実例に学ぶ映画制作論
BETWEEN THE SCENES

ジェフェリー・マイケル・ベイズ(著)
玄光社(ISBN 978-4-7683-0940-7)
巧みなストーリーテリングは「場面転換」にあるって知ってた?名作ハリウッド映画における「場面転換」の実例を元に、ストーリーの組み立て方や映像編集の秘訣を知ろう。著者のジェフェリー・マイケル・ベイズさんはヒッチコキアンで、ヒッチコック・テクニックのエキスパートだったりします。

投稿者 A.e.Suck : 09:02 PM

October 20, 2017

新・AEアニメーション撮影教本

After Effects for アニメーション
アニメーション撮影のスタンダードになったAfter Effects。FlashアニメもFLASHから書き出したSWFをAEに渡して制作する時代。FLASHとAEは最強のコンビです。

AfterEffects for アニメーション [CC対応改訂版]

AfterEffects for アニメーション [CC対応改訂版]

大平幸輝(著)
ビー・エヌ・エヌ新社(ISBN 978-4-8025-1066-0)
以前紹介した「AfterEffects for アニメーション」、なんと7年半ぶりに改訂版が出たよ。今回はAfter Effects CC(2017)に対応したって。AE CS4だった図版はAE CC(2017)にアップデートされてるんだろうけど、追加された項目を挙げておきますね。
  • Chapter 01
    • 09.各レイヤーの位置を確認する
    • 12.映像サイズの調整をおこなう
    • 13.フレームレートの変更をおこなう
  • Chapter 02
    • 追加なし
  • Chapter 03
    • 01.潤む瞳
    • 06.怖さの強調
    • 14.集まる光
    • 26.雪山を駆け降りる
    • 27.画面動の自動計算
となっています。サンプルのaepファイルはCC(2017)以上でしか開けないので注意。Kindle版も出たよ。

AfterEffects for アニメーション BEGINNER [CC対応 改訂版]

AfterEffects for アニメーション BEGINNER [CC対応 改訂版]

大平幸輝(著)
ビー・エヌ・エヌ新社(ISBN 978-4-8025-1003-5)
以前紹介した「AfterEffects for アニメーション BEGINNER」の4年ぶりの改訂版。こちらはAfter Effects CC(2015)に対応してたの、知らんかった。加筆された項目は不明。サンプルのaepデータは前回のCS4に加えてCC(2015)版も提供されるようです。Kindle版もあるよ。


AfterEffects for アニメーション EXPERT[CC 対応改訂版]

AfterEffects for アニメーション EXPERT[CC 対応改訂版]

大平幸輝(著)
ビー・エヌ・エヌ新社(ISBN 978-4-8025-1154-4)
以前紹介した2013年の3冊目も6年ぶりに改訂されてCC対応に。Kindle版もあるよ。


関連ページ

投稿者 A.e.Suck : 07:27 PM

March 01, 2017

それぞれのイフェクト作画

吉田流! アニメエフェクト作画

吉田流! アニメエフェクト作画

吉田徹(著)
ボーンデジタル(ISBN 978-4-86246-340-1)
吉田徹さんって、メカ作画で有名な人だよね。この本はメカじゃなくって主に自然現象と言われる王道イフェクトがたくさん紹介されてる。火、炎、噴火、水、風、吹雪、光、ハイライト、ビーム、煙、爆発、噴射など、様々なパターンが出て来るけど、この人の作例集だと思えばいい。なので「吉田流!」なんでしょう。イフェクトってこう描くべきってお手本はないし、作画イフェクトにその時々のオンリーワン。描き手のセンスで新しいイフェクト表現を発明してもいい。イフェクトはAEでジェネレートするより作画でしょ!と思うなら、どうすればリアルに見えるか、カッコよく見えるか、どんなタイミングがいいのか、参考にはなるよね。


特殊効果アニメーションの世界 – エレメンタルマジック

特殊効果アニメーションの世界 – エレメンタルマジック

ジョセフ・ジランド(著)、Bスプラウト(訳)
ボーンデジタル(ISBN 978-4-86246-119-3)
上のが吉田流なら、こちらはディズニー流とゆーか、アメリカの伝統表現。古典的な自然現象を扱ってて、作例よりも解説が多い。「エレメンタルマジック」ってのは、自然を描くための魔法のテクニックってとこですかね。ジョセフ・ジランドはドン・ブルースのスタジオやディズニーで『ポカホンタス』『ジャイアント・ピーチ』『ノートルダムの鐘』『ヘラクレス』『ムーラン』『ターザン』『リロ・アンド・スティッチ』『ブラザー・ベア』に参加したイフェクツ・アニメーター。イフェクトをCGでやりたい人にもいいんじゃないかな。


エフェクト表現の物理学

MdN EXTRA Vol.4 エフェクト表現の物理学 爆発+液体+炎+煙+魔法を描く イラストからアニメまで

MdN編集部(編)
エムディエヌコーポレーション(ISBN 978-4-84436-579-2)

MdNの特集「エフェクト表現の物理学」と「イラスト表現の物理学」を1冊にまとめたムック。タイトルに物理学ってあるけど作画の話なので安心してね。作画アニメに物理法則はないのです。物理をどう表現するかってことなので。内容についての詳細は以前の投稿記事「表現の物理学」を参照してね。Kindle版はないです。



関連情報

投稿者 A.e.Suck : 04:08 PM

August 16, 2013

背景は避けて通れない

背景、苦手なんです。レイアウトくらいは描けますが、背景は美術さんの専門領域、畑違いで超苦手です。そこで何冊か背景の描き方本を買ってみたんですが、その中からオススメの2冊を紹介します。

背景CGテクニックガイド

背景CGテクニックガイド

出雲寺でんすけ(著)
光学社(ISBN: 978-4-7776-1573-8)

本のサイズ、内容とも手元に置いておきたい本です。Photoshopでの背景作画について基礎的なことがわかりやすく書かれてます。ボリュームは少なめですが、遠近法から室内、山や空、木や岩など汎用性の高い背景の描き方やテクニックがバッチリです。付録のCD-ROMには作例、Photoshop用のテクスチャやブラシが収録されててお得です。


デジタル作画法


立体や光の捉え方がわかりやすいです。ソフトはPhotoshopとPainterです。作例は必ずラフ(絵コンテ)から掲載されてて、カラーで作画過程が掲載されてます。メインは空や木など汎用性の高い自然の風景で、充実してます。写真を参考に街を描くテクニックもあります。まずはアマゾンのなか見検索でのぞいてみてください。欲しくなるから。


投稿者 A.e.Suck : 04:12 AM

March 01, 2013

AE三昧

AfterEffects for アニメーション BEGINNER

AfterEffects for アニメーション BEGINNER

大平幸輝(著)
ビー・エヌ・エヌ新社(ISBN 978-4-86100-790-3)
Fl×AEで紹介した「AfterEffects for アニメーション」の続編は初心者向け。ということは1冊めはいきなりの中級編だったのね。今回はアニメの基本とAEの基本操作がわかりやす〜く書かれてます。基本的なキャメラワークやトランジション、透過光、3D空間、編集などダウンロードしたサンプルで学べます。CC(2015)に対応した改訂版が出てます。

AfterEffects for アニメーション EXPERT

AfterEffects for アニメーション EXPERT

大平幸輝(著)
ビー・エヌ・エヌ新社(ISBN 978-4-86100-845-0)
3冊目はいよいよ上級編です。かなりのボリュームで分厚くなってます。多くのエフェクトと画面演出、プラグインが紹介されている本格派です。また、ワークフローや作業の効率化についても書かれています。

投稿者 A.e.Suck : 06:35 PM

December 28, 2010

脚本術

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと
シド・フィールドの脚本術

シド・フィールド(著)、安藤紘平,加藤正人,小林美也子,山本俊亮(訳)
フィルムアート社(ISBN: 978-4-8459-0927-8)
脚本や物語を考えたり書いたりする前に読んでおくべき本。基本的なことを知るのに最適。脚本執筆マニュアルとして有名な本の邦訳。シド・フィールド自身は脚本家と言うよりも、ストーリーコンサルタントで、ライティング指導で有名な人。多くの成功したライターを輩出してて、J.キャメロンもその1人。キャラクター設定やパラダイムの話(状況設定、葛藤、解決)がかなり具体的に書かれていて、そのために何をするのか(シ−ンを14枚のカードにまとめるなど)を学んでください。「チャイタウン」「アメリカン・ビューティー」「コラテラル」「ロード・オブ・ザ・ロング」「テルマ&ルイーズ」「マトリックス」「シー・ビスケット」「クリムゾン・タイド」「パルプ・フィクション」など名作の引用が豊富で、説得力あってわかりやすいよ。巻末には日本のシナリオ書式解説もあり。

シナリオ入門

シナリオ入門

映像ドラマを言葉で表現するためのレッスン(別冊宝島144)
シド・フィールド(著)、高久通代,荒井晴彦(訳)
宝島社(ISBN: 4-7966-9144-8)
ハリウッドで最も信頼されているシナリオライター向けワークブックである、シド・フィールドの「The Screen-writer's Workbook」が1991年に邦訳されたことがあって、それが「シナリオ入門」の前半に収載された。これがすげー貴重でありがたいってことで、当時は迷わず入手して今も大事に持ってるわけ。三幕構成のパラダイムや、2つのプロットポイントとミッドポイントの配置について知ることになった。おかげで映画を見てても、ストーリーの転換点が何分あたりにくるのか気にするようになった。現在は絶版で入手困難だけど、この本を現代的にアップグレードしたのが上の本てわけ。

投稿者 A.e.Suck : 03:08 PM

October 26, 2010

アニメ制作の用語を知る

アニメーションの基礎知識大百科

アニメーションの基礎知識大百科

神村幸子(著)
グラフィック社(ISBN: 978-4766133318)
素人&新人向け。オールカラーで図版がめちゃくちゃ豊富。これ1冊目を通すだけで、現在のアニメ現場を垣間見ることができる。制作工程を進行目線で紹介したりで、大勢の人がからむ「流れ」がわかりやすい。しかし本書の2/3は用語集でボリュームたっぷり。現場で使われる用語を網羅してるだけでも凄いのに、こんなことまで解説しなくていいだろうっていうよーな裏用語までフォローしてて楽しいです。巻末付録も実用的。著者はムービー出身のベテランアニメーターの方で安心。2020年3月に「デジタル作画」の章が追加された改訂版が出ました。


アニメーション用語事典

アニメーション用語事典

一般社団法人日本動画協会人材育成委員会 (監修)
立東舎(ISBN: 978-4845633159)
プロ向け。業界内で用語を統一できるように、意思疎通を図りやすくするための本。特にデジタル作画に関して新しい用語がたくさん増えて、ローカルルール混在でごちゃごちゃしてるのでいいことかも。ただ、用語を網羅してる感じはしないので、上の「アニメーションの基礎知識大百科」もあると安心です。

これが「演出」なのだっ

これが「演出」なのだっ 天才アニメ監督のノウハウ

大地丙太郎(著)
講談社アフタヌーン新書010(ISBN: 978-4063647815)
「おじゃる丸」などの演出家大地さんは業界では先輩ですが、仕事したことも会ったこともありません。大地さんを知る人によると、感性がオレに似てるらしいってことで、大地さんに興味を持ち、ブログを見たりしてたの。独特で突飛で偏った感覚に感心したり共感したり。んで、そのブログ大地丙太郎スタイルでエントリしていた演出法をベースに書籍化したのがこの本。ブログでは当時の記事は読めなくなってるんで、本を読みましょう。演出論はジャンルが偏っているというか、大地さんスタイルですが、かなり具体的でわかりやすいです。演出や監督という仕事についても知ることができますよ。


投稿者 A.e.Suck : 04:02 AM

March 24, 2010

Fl×AE

AfterEffects for アニメーション

AfterEffects for アニメーション

大平幸輝(著)
ビー・エヌ・エヌ新社(ISBN 978-4-86100-699-9)
アニメ制作がデジタル化され、アニメ撮影ソフトの定番となったAEことAfterEffects。なぜかAFって略す人が多いですが、それはちゃいますよ。AEって言ってね。さて、この本はアニメの撮影本なので、従来の撮影プロセスや視覚効果をAEでどう行うかが解説してあります。基本であるコンポジットはもちろん、カメラワーク、エフェクトなどアニメの現場テクニック満載です。波ガラス、透過光、入射光、クロス透過光、パラ、フェアリング、PAN、Follow、画面動、ローリング、密着マルチ、付けPAN…アニメの撮影技法がAEで置き換え。それってセルアニメ技法をFlashに取り込んだのと似てる。ただ、UIのキャプチャがちっこくてわかりにくいのが残念です。CC(2017)に対応した改訂版が出てます。

Flash + After Effects

Flash + After Effects

創造と表現の可能性をひろげる
Chris Jackson(Bスプラウト訳)
ボーン・デジタル(ISBN 978-4-86246-081-3)
Flashアニメーション制作者にとって、After Effectsで可能な、様々な視覚効果やパーティクルなどのアニメーション、3D空間は魅力ですよね。最近はFlashとAfter Effectsを組み合わせて制作する人も増えてきました。この本は、Flashアニメーター向けに、After Effectsの解説やFlashとの連携方法を示してくれます。SDやHDのような放送用コンテンツやDVDコンテンツなど、ビデオ制作について解説しているので、それらの不安も解消されるでしょう。また、付録のDVD-ROMに収録された教材を使っての学習で理解も深まりそうです。「animator」が「アニメーター」でなく「アニメータ」と翻訳されていたのは引っかかったけどね。原著はCS3時点で書かれたもので、CS4の補足が追加されてはいるものの、XFLファイルでのやりとりには当然触れられていません。とは言え、Flashユーザ向けAfter Effects本としては十分な内容です。CS4に対応したAfter Effects for Flash, Flash for After Effectsって長いタイトルの本がありますが、残念ながら翻訳されてません。

投稿者 A.e.Suck : 03:04 AM

October 03, 2009

アニメーター入門書

アニメの教科書

アニメの教科書

アニメ人材育成・教育プログラム委員会(著)
日本動画協会(編集・監修)
東京都産業労働局(ISBN 978-4990445508)
東京都の支援のもとにアニメ製作&教育業界が協力して製作した、アニメ業界が望む最低限の知識と技術に関するテキストだそうです。就職する前に読んでおけ、と言うことでしょうか。詳しくは東京都産業労働局観光部振興課(03-5320-4786)へ。本が3冊とDVDとタップとタップ穴のセットで1万ちょい。アニメ業界を目指す中高生向きには高いような気がする。業界入るつもりなら本で予習するよりも、デッサンやったりFLASHとかで実際に作ってみる方が大事。写真だと付属のタップは厚みがあるように見えるけど、俺は薄型タップが好みです。1800円くらいで買えます。本の方は手にとって見てみないとわかんないので、俺が持ってる本からオススメなのを紹介しましょう。


アニメーション・バイブル

アニメーション・バイブル アニメーション制作の教科書

テレコムアニメーションフィルム(著)
誠文堂新光社(ISBN 978-4416809174)
業界ではレベルが高いことで知られるメジャー制作会社テレコムによる、アニメーターを目指す人向け教本。通信教育アニメ塾で使用されている「アニメーション基礎教本」を元に、現代版アニメーションの本って内容です。アニメーターに必要な知識、現場や工程の紹介も豊富です。基本的な作画手法はありますが、実例は少ないです。序文はアニメ塾の塾長、大塚康生さん。


投稿者 A.e.Suck : 12:08 AM

September 04, 2008

レイアウト集

スタジオジブリ・レイアウト展 図録

スタジオジブリ・レイアウト展 図録

日本テレビ 発行/スタジオジブリ 編集
この図録は、東京現代美術館で開催中の「スタジオジブリ・レイアウト展」で展示されている、1000カット以上のレイアウトがすべて掲載されてます。ジブリ作品だけでなく、日アニやムービー時代の高畑・宮崎作品も含まれ、オールカラーで400ページ以上に及ぶ内容には十分満足です。誰が描いたレイアウトなのかもわかるとよかったんだけど。展示場内の売店でしか買えないと思ったら、美術館の売店でも売ってたので、展示を見なくても入手できます。まあ、売店まで行くくらいなら現物の展示も必見ですが。どうしても行けない人には通販もしてくれるようです。


美術手帖2008年9月号

上記レイアウト展にあわせて、雑誌「美術手帖」で90ページの大特集。コンパクトな誌面に情報ギッシリでお得です。レイアウトって何?何でそんなに重要なの?ってことがわかります。


投稿者 A.e.Suck : 08:14 PM

June 18, 2008

ドン・ブルース本

ドン・ブルースはディズニーから独立して「ニムの秘密」を作ったアニメーター出身の監督。この時点で日本のアニメ業界で崇拝される人物として知られるようになった。その後はアンブリンで「アメリカ物語」「リトルフットの大冒険」、FOXで「アナスタシア」「タイタンA.E.」と、メジャー作品を製作・監督した。そんな巨匠の本をアマゾンで見つけてしまったので即注文した。洋書だし、内容に不安はあったけど、両方買っても3,352円だったし。

Art Of Animation Drawing

Don Bluth's The Art Of Animation Drawing

Don Bluth(著)
DH Press(ISBN 1-59582-008-6)
作画だけでなく、アニメーションの制作過程を扱ってる。キャラクターのモデルシートから、タイミング技法、動作の分析、芝居などが、自身の作品を引用しながら解説されている。最後には用語集もある。残念ながら教科書と言えるほどの内容ではないけど、ドン・ブルースが書いたってことでお宝的な1冊。


Art Of Storyboard

Don Bluth's The Art Of Storyboard

Don Bluth(著)
DH Press(ISBN 1-59582-007-8)
こちらはタイトル通り、丸々1冊ストーリーボード本。自身の絵コンテを例に、結構テクニカルに解説している貴重本。これは日本語訳版が出てほしい。タイミングからキャメラポジション、フォーカス、ライティングはもちろん、殺陣などにも触れていた。面白いことにアニマティックやゲーム用ストーリーボードも紹介されてた。


投稿者 A.e.Suck : 12:35 AM

May 17, 2008

基礎知識

人体のデッサン技法

アニメーションをはじめよう―動画見本115

鈴木伸一(著)
ビー・エヌ・エヌ新社(ISBN 978-4861005787)
ネットで見られるビデオを「動画」って言ってる人が多いけど、あくまで「ビデオ」です。でもこれはマジで「動画」です。「原画」じゃなくて「動画」なの。つまり一連の動きを作画したもの。前に紹介した「動画見本帳」は113だったけど、今回2つ増えて115。タイムシート付きなんでタイミングもわかりやすくなってます。マンガっぽい絵柄は古く感じるけど、参考にはなるので持っておいてもいいと思う。


ひとりから始めるアニメのつくり方

ひとりから始めるアニメのつくり方

おかだえみこ(文)、鈴木伸一(絵)
洋泉社(ISBN 4-89691-844-4)
アニメーションの基礎知識を学びながら、短編アニメの作り方がわかりやすく紹介されている。アニメ制作全般にフォーカスされてて、子供でもわかるように書いてあるので、超初心者向け。絵は動画見本帖のベテラン鈴木伸一氏。アニメのしくみを理解するにはいい。第1章にある、歴史と手法は知っておきたいね。


投稿者 A.e.Suck : 07:38 PM

January 08, 2008

レイアウトの参考

METHODS押井守演出ノート

「イノセンス」METHODS押井守演出ノート

押井 守(著)
角川書店(ISBN 04-04853765-2)
プロのレイアウトに触れる機会のない方には特にオススメです。絵コンテと原画をつなぐのがレイアウトです。レイアウトの参考になる本ってなかなかないんすよ。この本は映画「イノセンス」のスタッフが描いたレイアウトを、監督である押井守が演出意図や映像的な意味を解説してくれています。実際のレイアウトのように動く部分は赤で印刷されてて、わかりやすいです。レイアウトとしてはかなり緻密ですので、本編を見てなくても大丈夫。


Methods 押井守「パトレイバー2」演出ノート

Methods―押井守「パトレイバー2」演出ノート

押井 守(著)
角川書店(ISBN 04-04852498-4)
映画「パトレイバー2」のレイアウト集です。アニメにおけるレイアウトとは?をテーマに、押井さんがカットごとに解説してくれています。レイアウトはレイアウト用紙に鉛筆で描いたものです。必要な動き、背景、キャメラを考慮するため、ある意味、アニメーションのカット単位ごとの核と言えます。Flashアニメ制作では、作画時はもちろん、インスタンスを配置するときにも参考になります。絶版ですが、俺は復刊ドットコムで買いました。


投稿者 A.e.Suck : 02:58 PM

July 13, 2007

CS3とFLV

Flash プロフェッショナル・スタイル [CS3対応]

Flash プロフェッショナル・スタイル [CS3対応]

A.e.Suck、五十嵐学、伊藤のりゆき、岡本紳吾、笠居トシヒロ、金像瑞穂、サブリン、野中文雄、まつむらまきお、森崎隆、森巧尚 (著)
毎日コミュニケーションズ(ISBN 978-4-8399-2317-4)
CS3対応の最初の本。10日で行くヨーロッパ一周みたいな本です。ツアコンは各地のエキスパート達です。特にクリエイティブトラックに含まれる「イラストの描き方(まつむらさん)」「リアルイラストの描き方(金像さん)」「Flash アニメーションテクニック(A.e.Suck)」に注目。絵を描くことに絞った解説が嬉しい。画法は人様々、参考になります。アニメ制作の心得、自然な動きを作るコツ、動きにメリハリをつけるコツを「制作バイブル」と被ることなく詰め込みました。


Flash Video教科書

Flash Video教科書 Flash Videoの基本から応用まで

Tom Green, Jordan Chilcott (共著) 永井勝則 (翻訳)
ボーンデジタル(ISBN 978-4-86246-021-9)
Flash Video関係の書籍って、ありそうでなかったですよね。そこで、「Foundation Flash 8 Video」の日本語訳版です。1冊で基本から応用まで、Flashのビデオ周りを網羅しているので、初心者だけでなく中級者にも嬉しいですよ。ビデオのエンコードから、アルファやマスク、ActionScriptによる制御やエフェクト、FLVコンポーネントやカメラオブジェクトの応用など、作例と共に解説しているので実用的です。PremiereやAfter Effects、iMovie、Illustratorなどによるビデオ素材制作についても取り上げられていました。


投稿者 A.e.Suck : 06:07 PM

March 27, 2007

連写!な資料

コマ送り 動くポーズ集2 基本動作編

コマ送り 動くポーズ集2 基本動作編

マール社編集部
マール社(ISBN: 44-8373-0286-6)
人間の基本動作のポーズ集。歩く、走る、階段、座る、立つ、持ち上げる、飲む、喜ぶ、おじぎ、投げる、ドア、着替えなど、日常的な様々なアクションの連続写真が、複数のカメラアングルで収録されている。着衣でオールカラーなので、皺や影も参考になる。


コマ送り 動くポーズ集3 動物編

コマ送り 動くポーズ集3 動物編

マール社編集部(編)
マール社(ISBN: 4-8373-0288-2)
ターゲットが動物なんで、撮影される前提で動いてくれないはアングルはしょーがないとして、うまく原画になりそうなポーズを見つければ結構役に立つ。実際に動物を観察するのが一番だが、Animals in Motionよりは手軽に見れる。特に犬猫の動作や、鳥やペンギンの歩きは参考になった。


アクション・バイブル

アクション・バイブル

早瀬重希(著)
マール社(ISBN 4-8373-0655-1)
アクションと言っても、アニメ的な芝居のことではなく、所謂アクション映画のアクションのこと。肉弾戦、銃撃戦、チャンバラ、ジャンプ、ダイブやワイヤーのスタントなどアクションポーズ満載。アクション・スターを目指す人向けらしいが、こちらの用途は作画資料集。これを読んで強くなれるわけではない。ラペリングについても詳しく紹介されてるが、やらないって…。親切な医学指導付き。怪我しないようにね。だから、危ないからやらないって、描くだけ。まあ、この手の資料としては他に「アクションポーズ写真集」や「瞬間連写アクションポーズ」、「瞬撮アクションポーズ」などのシリーズがありますが、先駆的な1冊です。


投稿者 A.e.Suck : 11:35 PM

March 14, 2006

アノ手コノ手

ポーズカタログ【6 顔・手・足編】

ポーズカタログ【6 顔・手・足編】

マール社編集部(編)
マール社(ISBN: 4-8373-0228-9)
電話や鉛筆を持つ手を適当に描いてない?自分の手を見ながら描くのにも限界があるし、足は無理。顔や手足の多彩な表情・アングルのモノクロ写真が大量に掲載されてるんで、すんごく参考になる。また、顔の表情の数々はライティングの参考になる。光源と顔の凹凸によって影がどうできてるか見とくといい。


コマ送り 動くポーズ集4 手編

コマ送り 動くポーズ集4 手編

マール社編集部(編)
マール社(ISBN: 4-8373-0290-4)
食べたり飲んだり、ドアを開けたりタバコ吸ったり、挨拶したり腕時計をみたり。多くの動作には必ず手の動きが伴う。掲載カテゴリが広いぶん、手の動きの参考にするには連続写真が少なめかな。それでも、日常の仕草から感情表現など多くのカラー写真で確認できるのは捨てがたい。


投稿者 A.e.Suck : 05:08 PM

February 20, 2006

タツノコスタイル

ヒーロー&ヒロインの描き方 基本動作篇

ヒーロー&ヒロインの描き方 基本動作篇

竜の子プロダクション(著)
グラフィック社(ISBN: 4-7661-1442-6)
本文の絵がベテランの井口忠一さんなんで勉強になります。うまい人の原画って見る機会がないでしょ?キャラ表や原画の引用も多いので、基本動作と言ってもキメポーズの描き方みたいな内容になっている。表情やからだのパーツの描き方、骨格や筋肉など、タツノコキャラを使ってシビアに解説されてる。走りは東映流とちょっと違う。


ヒーロー&ヒロインの描き方 アクション動作篇

ヒーロー&ヒロインの描き方 アクション動作篇

竜の子プロダクション(著)
グラフィック社(ISBN: 4-7661-1443-4)
2冊目はアクションポーズ集が中心。メカもたっぷり。井口さんのインタビューやワンポイントアドバイスもある。でも「ハクション大魔王」のマンガや吉田竜夫氏の娘さんの絵は余計。表紙も萎える。井口さんや久里一平さんの絵以外にも、原画の掲載も増えた。西城さんには原画になった頃、お世話になりました。


投稿者 A.e.Suck : 02:48 PM

May 13, 2004

映像のイロハ

CG&映像しくみ事典

CG&映像しくみ事典 完全カラー図解

CGWORLD+永田豊志(著)
ワークスコーポレーション(ISBN 978-4862670441)
下の本の改訂第2版。2009年1月に発売。


CG&映像しくみ事典

CG&映像しくみ事典 完全カラー図解

CGWORLD, スマートイメージ, CG‐ARTS協会(著)
ワークスコーポレーション(ISBN4948759511)
「映像クリエイターのためのグラフィックバイブル」ってサブタイがついてる。たまたま本屋で平積みになってたのを手に取ったら楽しくて買ってしまった。初心者向きにひろーくあさーく映像の基本が豊富な図解で網羅されてる。特に6章の「手描きアニメーションのしくみ」と7章の「編集」は嬉しい。しかも俺の本も紹介してくれとるではないか。これはイイ本だ。


投稿者 A.e.Suck : 04:11 PM

September 12, 2003

タイミングの参考書

The Animator's Workbook

アニメーションのタイミング技法

H.ウィテカー、J.ハラス(共著) 青木義郎(訳)
ダヴィッド社(ISBN4804801553)
コンパクトなので持ちやすく見やすい。思ったよりいい本だったが、日本語訳者がアニメに疎い人だったのが残念。タイミングという言葉は、広義に説明されている。日本だと、主にモーション中のコマ配分を指す。


動画見本帳

動画見本帳

中根敏裕(著)
BNN新社(ISBN: 489369975X)
スタジオゼロ創業者の鈴木伸一氏が、様々なアクション・芝居を動画ベースで豊富に紹介した「アニメセルフ」改訂版。全てが3コマ打ち主体ってとこに無理がある。このタイミングでは不要な絵も多い。こういう場合、原画のみをピックアップしてくれた方が、かえってわかりやすいのに。タイミングと絵柄はさすがに古さを感じるし、現役にはあまり参考にならない。


投稿者 A.e.Suck : 10:08 PM

September 07, 2003

ポーズの参考書

スーパー・キャラクター(1)

イラストレーター草野雄氏による、ヒーローキャラクター描画テクニック。設定からキャラクターをデザインする手順、顔や体、手足の描き方が示され、豊富なポーズ集も参考になる。コラムも共感できるな。


スーパー・キャラクター(2)

ヒーロー編に続くヒロイン編。フォルムからディティール、ポーズ集もふんだん。ヒーロー編同様リアルではなく、カッコよくデフォルメされてて、コミック調。コラムはない。


投稿者 A.e.Suck : 08:56 PM

September 05, 2003

タイトルアニメの殿堂

モーション・タイポグラフィ

モーション・タイポグラフィ

ジェフ・ベラントーニ/マット・ウールマン(著)
グラフィック社(ISBN: 4-7661-1090-0)
動く文字が注目されてるけど、そんなんむっかしからあるんだぜ〜!な映画のタイトル作品集。ソール・バスからカイル・クーパーまで名作どころはキッチリ抑えてある。すべてがフィルムからのコマで掲載されてるわけでなく、一部作り直してるところが面白い。インターフェイスで使う時は要注意な。日本語版はすでに絶版、英語版をゲトされたい。続編なら日本語版もあり。


投稿者 A.e.Suck : 01:31 PM