December 11, 2020
Flash Back Memories
Flash Playerサポート終了まであと20日ってタイミングでサントリーのクラフトボスのPVが公開されてました。粋なことしてくれますねー。
Flash Playerと言うより、Flashが終わるような印象を受けますが、Flashの原点はインターネットなので、懐かしむのはいいことだし、Flashを取り上げてくれたことはありがたいですね。
初めて見たFlash
個人的に振り返るならば、出会いは1996年、『Simpsons』のサイトでした。それまでインターネットのアニメーションでサウンドやクリックに対応してたのはマクロメディアのShockwaveでした。Macromedia Directorってクソ高っかいソフト買って作ってたんだけど、小さいアニメーションじゃないとブラウザがクラッシュしちゃうの!なので大サイズへの憧れもあった。そこへ『Simpsons』ですよ。ブラウザ画面いっぱいに綺麗な線でアニメーションしてて、すげえと思ったの。FutureSplash Playerってプラグインですよ。それ用のデータを作るのが、「FutureSplash Animator」のちのFlashです。マスコットはなぜかカニでした。
Flash誕生
「FutureSplash Animator」の日本語版はFuturewaveの代理店だった誠和システムズから発売されるはずだったけど、なんと誠和システムズが倒産!日本語版発売は幻に終わります。しかしその翌月、FuturewaveをMacromediaが買収!マクロメディアから日本語版のFutureSplash Animatorが発売されることになったんです。名前は「FutureSplash」を短くして「Flash」になりました。ブレイク前のFlash
1997年2月19日「Macromedia Flash」発売。価格は19,800円。名前が変わっただけで「FutureSplash Animator」のまんまですが、チュートリアルがよくできてて、英語版でも使えました。Flashで作ったアニメーションはダウンロードさえすれば大きくてもサクサク動きました。しかもベクターで絵が綺麗。一気に作り手の注目を浴びます。そういえば最初はFlashアニメーションって言葉はなくて、Flashムービーって言ってました。プラグインの壁
Flashムービーをネットで見るには、ShockwaveFlashをブラウザにインストールする必要があって、実はこれがネックとなって、Flashは「プラグインがないと見れない」って嫌われたり「Flashはマスターベーションだよね」って馬鹿にされたり。プラグインが普及するまではFlashって冷遇されてたんでした。面白いFlashムービーを作ってもプラグインがなきゃ見てもらえない。ジワジワとプラグインが普及していったのはマクロメディアの企業努力の賜物です。ダウンロードの壁
プラグインの壁は徐々に崩されていきましたが、Flashにはもうひとつの壁がありました。ShockwaveFlash用のデータはSWFです。これがFlashムービーの正体。ShockwaveFlashはSWF冒頭のダウンロードされれば、あとはストリーミング再生してくれるんだけど、ネット環境によってはダウンロードに時間がかかって見る前に離脱される傾向もありました。Flashはサウンドやビットマップ画像にも対応してるからSWFのデータが重くなりがち。そこで、より軽いサイズのSWF作りに励みます。1バイトでも軽く!ダウンロード中に離脱されない工夫とかしてましたよ。とにかく待たずに動き始めることが大事だったし、そんなFlashムービーが気持ちよかったんです。関連ページ
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