January 02, 2021
Flash Player プラグイン終了!
Flash Playerの長い歴史が終わりましたねー。でも「#ThankYouFlash」とか「#RIPFlash」とかのハッシュタグは引っかかるなー。終わるのはFlashじゃなくてFlash Playerだってのに、もー。Flash PlayerってのはWEBブラウザー用のプラグインですよ。SafariやFirefoxなどのブラウザーでSWF(ShockwaveFlash)形式のFlashデータを再生するソフトです。ChromeやEdgeは内蔵されてます。Flash Playerの終了は、WEBブラウザーではSWF形式のアニメーションを見たりゲームを遊んだりすることができなくなるってことです。
あとね、Flash Playerになってても、こんなのもよく見かけます。
Adobe Flash Player 1996 - 2020
間違いだからね!1996年は「FutureSplash Player」だったし、アドビになったのは2007年以降。マクロメディア時代があるんだよ!なので「Flash Player 1997 - 2020」が正しい。わかりやすいやつを出しましょう。
なので「Flash Player 1997 - 2020」が正しいです。2020年12月31日を以て、アドビはFlash Playerの提供とサポートを終了するんです。
提供の終了
2021年1月2日の昼頃、Flash Playerのダウンロードページがサポート終了ページになりました。もう入手することはできません。右のダウンロード画面を脳裏に焼き付けておいてくださいね。最終バージョンは2020年12月8日リリースの32.0.0.465です。時限キルスイッチ
2020年11月12日に配布されたFlash Player 32.0.0.371以降のバージョンには時限キルスイッチが仕込まれてて、2021年1月12日付けでWEB上/ローカル問わず、Flashコンテンツを問答無用でブロックします。また、Microsoftは2021年1月にWindowsUpdateを介してWindowsOSからFlashコンポーネントを完全に削除。Chromeは2021年1月にリリースされる「88」で、Firefoxは2021年1月26日にリリースされるFirefox 85ではFlash実行環境が削除されます。
ただし、Animateに付属のスタンドアローン版のFlash Player.appにはこのスイッチは仕込まれてないそうです。
Get Flash
インターネットでは、出た頃のFlashって嫌われてたんだよね。「プラグインをインストールしないと見れない」って言われて。それが21世紀直前には、Flash Playerプラグインは入ってないと不便を感じるほど定番になりました。さて、ここで懐かしの「Get Flash」バナーを見てみましょう。これらのバナーをクリックしてダウンロードページに行ったんだよね。そのダウンロードページがなくなって、24年弱で役目を終える「Get Flash」バナー。ちなみに1997年1月13日は、マクロメディアがNetscape Navigator用プラグイン「Shockwave Flash」の配布を開始した日。2008年3月6日、スティーブ・ジョブズが「iOSにFlash Playerを搭載しない」と宣言して、また嫌われちゃった。当初はAppleもiPhoneでFlashが動くことを望んでアドビをバックアップした。でもアドビはセキュリティー問題とパフォーマンスを解決できず、将来性のあるHTML5を選択するしかなかった。
通知ともおさらば
ぽわぽわ出てきてたFlash Playerの通知。うぜえっ!って思うこともあったよ。AFPIM
AFPIMとは「Adobe Flash Player Install Manager」のこと。アプリケーションのユーティリティにいつのまにか潜んでるアドビからの刺客。インストール・マネージャーと言いながら、使命はPlayerの削除という、アンインストール屋なのだ!Flashアニメーションは続く
Flashアニメーションは「Adobe Flash Pro」や「Adobe Animate」で制作します。でも、広い意味のFlashアニメーションはベクターベースのアニメーションを指すので「ToonBoom Harmony」や「Moho」などのソフトも含まれます。これらは終了しません。じゃあ、なぜFlashアニメーションを作り続けるのか?WEBブラウザー用だけじゃないんです。FlashやAnimateは元々マルチプラットフォーム対応なので、劇場映画用やTV放送用、WEB配信用のアニメーションとして制作され続けているわけです。WEBブラウザー用についてもプラグインを使わないHTML5形式にも対応しているんです。そしてスマホゲームやアプリ開発などでもまだまだ使われてます。実はSWFも当面続くよ
Flash Playerプラグインが消滅しても、SWF形式のファイルは他に用途があります。FlashやAnimateで制作したアニメーションをAfter Effectsという撮影ソフトに渡すという役割があります。SWFファイルはコンパクトでベクターという強みがあるからです。今の所はアニメ撮影ソフトであるAfter Effectsに読み込んで、アニメーション素材として利用するというパイプラインが健在です、ほとんどのFlashアニメーションはAfter Effectsを通して完成されてるんです。解像度に依存しないので拡大しても品質を保てるのは凄いことです。2Kサイズのアニメーションでも8Kサイズに書き出せちゃう。Flashpoint
世界中のFlashゲームを保存・公開する「Flashpoint」プロジェクトってのがあります。これまで公開されてたFlashゲームを勝手に?収集し、配布してるサイトです。Flashpointランチャーという再生ソフトをダウンロードしてオフラインで遊べるらしいよ。インストール推奨環境はWindows。一応Mac版もあるけどオススメしたくないって。Ruffle
開発中の「Ruffle」は、オープンソースのFlash Playerエミュレーター。ローカルにあるSWFを指定してPlayできる。試しにDEMOやってみたらちゃんと動いたよ!FlashをiOSやAndroidを含むWebで復活させるんです。RuffleをSWFのあるサイトに設置すればブラウザーで表示されるし、ローカルでも動作する。またSWFを再び楽しむことができるようになるはずなんです。なので、サーバーにあるSWFは削除しないで残しておきましょう!。スタンドアローン版FlashPlayer
スタンドアローン版FlashPlayerがあれば、ローカルにあるSWFを直接再生できます。Adobe Animateユーザーなら、アプリケーションのAdobe Animate>PlayersにFlash Player.appがあるよね。Animate持ってなければ、Adobe Flash Player Support Centerでダウンロードしましょう。the Flash Player projector content debugger / the Flash Player projector どっちでもOK。関連ページ
- Adobe:Adobe Flash Playerサポート終了情報ページ
- AmazingFlash:フラッシュってなに?
- AmazingFlash:Flash Playerが終了するけど?
- AmazingFlash:Flashコンテンツが見れないとき!
- 虫カゴメモ:ありがとう Macromedia Flash Player
- engadget:2020年12月31日、「Adobe Flash Player」のサポートが終了しました
- 電ファミニコゲーマー:消えゆくFlashゲームを保存する「Flashpoint」
- AUTOMATION:世界中のFlashゲームを保存・公開する「Flashpoint」プロジェクト
- 緑SM64のいろいろメモ:Flashエミュレーター「Ruffle」はなぜ本家Flashの問題点を解決できるのか
- traP:【Flash作者様へ】Flashの希望と未来【Ruffle】
- ICS MEDIA:Flash作品を残すために取り組んだこと
- traP:【Flash作者様へ】Flashの希望と未来【Ruffle】
- iPhone Mania:Apple、iPhoneでFlashを動作させようと試みていた
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