May 19, 2020
デジタル作画の入り口はどこ?
デジタル作画に欠かせないのはタブレット。今はペンタブレットって言われてる。描画面が液晶画面になってるやつが液晶ペンタブレット、通称「液タブ」。これに対して古くからあるペンタブレットは「ペンタブ」だけど、「液タブ」に対して「板タブ」と呼ばれることもある。液タブは描画面を見ながら描き、板タブはモニターを見ながら描く。
プロは液タブか板タブか
デジタル作画の事例だと、プロのみなさんは液タブ使ってんだよね、Proシリーズの。なんで板タブ派がおらんのよ?プロにデジタル作画を勧める場合も液タブばっかし。液タブは板タブより高価だし、プロは液タブって印象があるかもしれない。しかも今は液タブのエントリーモデルもある。一方、板タブにもProシリーズがあって、これを使ってるプロも多い。かなり多い。オレもそうやし。
液タブの長所
液タブの長所は何と言っても手元(ペン先)を見ながら描けること。ペン先の動きと描線が位置的にほぼ一致して。さすが高いだけある。紙に描くのと同じスタイルなので、価格を除けば導入に抵抗がないとされる。じゃあ、紙に描くのと同じスタイルを維持したいのか?ってなる。
液タブに挫折したオレ
オレがデジタル作画始めた頃は液タブなんてなかったから板タブ一択だった。ArtPadシリーズ、FAVO、Bamboo、Intuosシリーズと使ってきて今はIntuos Pro。ワコム製品ばっかしだ。Flash MXの頃、勢いでワコムの液タブモデルを買ったことがある。使ってみると、ガラス面の反射、ガラスの厚みとペン先のギャップ、手でコンテキストメニューが隠れちゃうなんて不便を感じたけど、一番は姿勢。ペンタブレットの最大の利点は前を向いて描けるので姿勢がラクだってことに改めて気付いた。アナログ時代のように下を見て長時間仕事するのは想像以上に辛くて、年だし、腰痛いし。立ててみれば筆圧がかからず描きにくい。液タブの長所が実は短所になってた。それで液タブでの作画は諦めちゃった。
アナログ作画と板タブ作画、この姿勢の違い!
板タブの長所
つまり板タブ最大の長所は姿勢が楽ちんなこと。背もたれにもたれられるし背中にも腰にも負担は少ない。目と画面の距離感も身を乗り出した姿勢から、イスでバックするまで範囲が広い。筆圧もかけやすい。あと、板タブは薄いのでキーボードの配置とも相性がいい。作画中はキーボードショートカットを頻繁に使うのでキーボード必須なの。基本は右手でペン、左手でキーボードだ。
こんな板タブがほしい
板タブは冬場がネック。さあ、始めようってときに板タブが冷たくて思うように描けないことがある。特に暖房入れるまでもない時や、部屋全体があったまるまで時間かかるときが辛い。電気製品のくせに発熱しないんだ。だから板タブにヒーター内蔵してくれればいいのに!温度は表面が冷たく感じない程度、微弱でいいから。ヒーターをオンにするとほんのり温まって描きやすくなるんだけどなー。マウスだとそーゆー冬用機能ついたのあるのに。卓上ヒーターだと場所とるし乾燥するし、手だけあったまればいいのでヒーター内蔵板タブ希望!
板タブのサイズ
板タブを買うときに気になるのはサイズ。ディスプレイモニターは大きいほどいいけど、板タブは大きければいいってわけじゃない。大きい板タブには広い机が必要。場所とるからね。キーボード置くスペースも必要だし。それと描画エリアが広いと、そんだけペンストロークも必要で疲れやすい。オレにはMサイズが合ってる。
自分に合ったペンタブに出会うこと
デジタル作画に移行しようとするプロが、安易に液タブ導入を考えるのはよくないってこと。iPadで液晶見ながら描くのに慣れてても注意が必要。まずは店頭やショールームで液タブと板タブを描き比べることが大事。自分に合ってる方を選ぶのです。レンタルしてみて、よければそのまま購入ってのもありますし。そういえば、見落としがちなんだけど、アマゾンでもヨドコムでも店舗でも売られていないワコムのエントリーモデルがある。One by Wacom mediumってやつなんだけど、ワコムストア限定モデル。シンプルなMサイズの板タブ、Intuosペン、CLIP STUDIO PAINT DEBUTがセットで8800円!とりあえずデジタル作画始めるのには申し分ない。
Cintiq 16 | Cintiq Pro 16 | One by Wacom Medium | Intuos Medium | Intuos Pro Medium | |
型番 | DTK1660K0D | DTH-167K0D | CTL-672/KO-C | CTL-6100WL | PTH-660/K0 |
価格 | 79,200円 | 184,800円 | 8,800円 | 21,780円 | 44,480円 |
高さ | 24.5mm | 17.5mm | 8.7mm | 8.8mm | 8mm |
占有面積 | 422 x 285mm | 410 x 265mm | 277 x 189mm | 264 x 200mm | 338 x 219mm |
消耗品
板タブでも液タブでも、本体購入時に付属してるペンの芯は消耗品。芯が減って描きにくくなったら交換。付属の芯を使い果たしたら芯だけ買わなくちゃいけない。5本セットで1000円+税。あと、ペンは落としたりすると壊れることがあります。オレもそれで2度壊した。壊れたら修理よりも買い換えることになります。特に横の衝撃に弱いらしいので、床に落とさないように気をつけましょう。
Posted by A.e.Suck at May 19, 2020 04:26 PMTweet