May 16, 2019
40周年
今日、アニメーター生活40周年を迎えました。東映動画系のスタジオ・エイトというアニメ会社に入れてもらった日です。
アニメーターになっても、最初は動画の訓練期間で、仕事させてもらえません。でも基本給3万円が出てたので生きてはいけました。「基本給出してんのはウチくらいだよー」って社長が言ってました。いい会社に入れてもらえたってことですね。基本給もタイムカードもあったので社員だと思ってたら、社員は事務だけと後で知りました。18歳からフリーランスの始まりでした。
アニメーターになったと言っても、最初の2週間は研修とゆーか動画の訓練だったんで、実際に仕事したのは月末にやったA止メ1枚。基本給が出てたので1枚じゃ請求はできなかったけど、やっと作業伝票書けたことでプロになったって感じました。
その1枚がおそらくこのカットです。詳細はこちら。
動画の単価
エイトではTVシリーズは1枚110円だったので、3万円以上稼ぐには270枚を超えた分から1枚の単価がつきます。逆に270枚でも1枚でも3万円。新人にはありがたいシステムでした。エイトが解散後に移籍したスタジオコクピットはTVシリーズ1枚120円でした。完全出来高でした。基本給はないけど、コクピットの社長は「うちはメカものはとらない」って言うので枚数稼げそうって思ったものです。でも実際は、いきなり『ゴーディアン』って、ロボがロボを着るロボットアニメでした。そして劇場『地球へ…』のメカ、特にめんどくさいカットだったので2倍付けにしてもらえました。難易度の高い動画は交渉で倍の単価にしてもらえることがあったのです。劇場用はTVより単価がいいですが、さらにいいのが海外向けTV作品、いわゆる「合作」ってやつです。OAは見れないけど。オレが動画の頃はOVAってまだなくて、テレフィーチャー(TVスペシャルアニメ)ってのがありましたねー。動画チェッカーのギャラ
動画チェックは上がって来た動画を見てリテークを出したり修正する仕事です。TVシリーズでは作監の仕事のうちでしたが、合作では動画チェッカーが置かれます。動画枚数でなく動画チェック料ってのがもらえました。仕事量に関係なくまとまった収入が入るのでありがたいです。指名されないとなれませんし、指名されるのは腕と信用の賜物です。東映の劇場用の動画チェッカーは月給制で手取り27万でした。動画じゃまず稼げないです!しかも昼食券をもらえば東映撮影所の食堂でメシが食えます。夜食がでることもあるし、帰りが遅くなれば東京無線のタクシー券がもらえます。大泉学園に住んでたオレは徒歩で帰れるんですが、タク帰りしたこともあります。動画チェッカーは4人もいたので、死ぬほどの忙しさもなく、のんびり楽しくやってました。関連記事
Posted by A.e.Suck at May 16, 2019 01:31 PMTweet