東映動画史
東映アニメーション演出家40年奮闘史
森下孝三(著)
一迅社(ISBN: 978-4-7580-1186-0)
1978年の夏休みに
31周年に書いたマイティさんの口利きで東映動画の見学に行ったことがある。言われた通り総務部を訪ねると「今日は見学日じゃないので水曜に来てね」とあっさり。名古屋から来たことや、マイティさんの紹介であることを伝えると、特別に総務の方がスタジオ内を案内してくれることになった。「栄ちゃんの紹介で名古屋から来た子よ」と紹介されながら、仕上げ部や作画部などを見せてもらい、芹川さんなど大御所の方々に話を聞いたりサインをもらったりしてた。その時「森下孝三のサインはいらんか?」と声を掛けられた。演出の森下さんだ!「サイン書いてあげるよ、森下孝三だよ、オレのサイン欲しいでしょ」オレ様ムードたっぷりの若手演出家。チェック用のサインかと思ったら、キッチリ縦書きのサインを書いてくれた。
その後「フューチャー」「ピンクパンサー」「タイガーII世」「ダイラガー」「SSX」「トランスフォーマー」とキャリアはオレと結構被ってるけど、なぜか一緒に仕事したことはない。その森下さんはCD、制作担当、研修所長を経て、今や副社長と東映一筋。
立場上?東映バンザイな著書なんだが、演出家の奮闘史としては生々しさに欠けて食い足りない。森下さんらしい自慢話はちょっとだけあるけど、全般的に副社長目線の無難で表面的な内容に肩すかし。もっと裏話や演出話、仲間話とか欲しかった。本人が覚えてないんじゃしょーがないけど。
東映動画アーカイブス
フィギュア王プレミアムシリーズ 5
松野本和弘(編・筆)
ワールドフォトプレス(ISBN: 978-4-846527952)
本屋で表紙買い。メインは初期の東映作品のマケット写真だった…。マケットってのはアニメのプリプロ段階で制作されるクレイ人形。長編は「白蛇伝」から「ど宝」まで。TVは「ケン」から「タイガーマスク」まで。アーカイブスならキャラ表をもっとのっけてほしかったけど、フィギュア王のムックだからしょーがないや。 大工原さん、喜多さんのインタビューは貴重。
Posted by A.e.Suck at November 27, 2010 04:41 PM