絵コンテ入門―アニメーションがつくれる アニメーションノート編集部 (編)誠文堂新光社(ISBN 978-4-416-81018-7) 絵コンテの切り方の入門書ではないので、アニメーションがつくれるようになるわけではないです。むしろ、コンテの描き方をいろいろ示したお手本集です。作例とかサンプルでなく、プロによるお手本なのが重要です。りんさん、川尻さん、今さん、出崎さん、芦田さん、押井さんなど一流どころ13人のコンテのおいしいところが数ページに渡って掲載され、それぞれに解説がついてます。見ているだけでも楽しいし、ためになります。また、マッドハウス、IG、東映、シンエイ、手塚プロ、ルーカス・フィルムなど各社のコンテ用紙も見比べられます。巻頭には絵コンテの基礎的な解説もバッチリ載ってますし、巻末には簡単なアニメ用語集もあります。コンテについてもっと知るためのコラムも充実してましたよ。
PLUS MADHOUSE 4 りんたろう スタジオ雄(構成・編集)キネマ旬報社(ISBN 978-4-87376-321-7) キネ旬のマッドハウスシリーズの4冊目。上のコンテ本でトップを飾ったりんさん。「佐武市」「劇場999」「幻魔大戦」「メトロポリス」などの大御所演出家が、少年時代〜東映アニメーター時代、虫プロに移籍して演出になって「アトム」から最新作の「よなよなペンギン」まで豊富なキャリアを振り返るというロング・インタビュー本です。裏話的なものもいっぱいでてきて、今さらながら「へぇ〜そうだったのかー」って知ることが多かったです。「幻魔」や「よなペン」など代表作の絵コンテも抜粋して掲載されてるので、りんさん独特の絵コンテ文字も堪能できます。りんさんをよく知る関係者のコメントやイラストも人柄を知る助けになります。りんたろうという偉大な演出家を知ってください!