裏タイムライン派向けFlash CS5

Flash CS5にはいいニュースと悪いニュースがある。いいニュースは、前回のエントリで紹介した
Flashデベロッパーセンターの記事を見てもらうとして、悪いニュースの方を。Mac版の話です。
ビデオ書き出し

相変わらずSWF再生ベースで、サウンド付きのビデオは不安定。音は諦めてシーケンス書き出ししたものを、別アプリでビデオ化することになります。またはSWFをパブリッシュしてAfterEffects CS4以上で読み込む。でもMA済みなら音付きビデオがいいよね。そこでFlash CS4で保存→CS4で開いてCS3で保存→CS3で開いて8で保存→8で開いてMOV書き出し、です。オレがCS3を使うのは、8で保存できるからです。あとは8で開いてMOV書き出しするだけなので。Flash 8はまだ捨てられませんよ。詳しくは
こちらを参照。将来のFlashでビデオ書き出しを復活してほしい皆さん、
ここからアドビにWishしてね〜!
矩形ツール:勝手に角丸

大きな影響はない話。数値入力で矩形を描く時、角丸の半径が[0]であっても結果は[10]になります。つまり、数値入力では角丸の矩形しか描けない。中心から描画にチェックあるなしにかかわらず。
シェイプでも
プリミティブでも結果は同じですが、プリミティブなら矩形オプションで角丸を[0]にすることで解決できます。
パターン描画ツール:トリッキーなプロパティ

パターン描画ツールのUIはトリッキーすぎて使いにくいです。パーティクルで遊んでみましょう。スライダを下げても詳細オプションが
すべて表示されません。プロパティの領域をスライダが出なくなるまで広げても回避できず。ドックから出してフローティング状態にすると
正しく表示されます。え、いちいちドックから出すの?じゃあフローティングにしておけばいいじゃん。ところが、フローティング状態のまま、他のツールを使って、再びパターン描画ツールにすると
数値がずれたり、
まったく見えなくなることもあります。こうなると、ドックに戻しても直りません。詳細オプションはすべて表示されているものの、数値部分が
まったく見えないので操作不能です。いったん他のエフェクトに切り替えてからパーティクルを選ぶと表示されますが、[:]がなくなり
詰まってみえます。しかも、このままでは詳細オプションがすべて表示されません。振り出しに戻りました。つまり、数値を変更するには再びフローティング状態に戻すしかありません。
廃止された Illustrator 書き出し

上はCS3、CS4、CS5の書き出し比較です。上が[イメージの書き出し]、下が[ムービーの書き出し]です。CS4からCS5で大きく変わったのは、Illustrator形式で書き出せなくなったことです。Illustrator形式は読み込めるけど、書き出せないという一方通行な状態になってしまいました。いやいや、Photoshop形式だって読み込めるけど書き出せないでしょ。Illustrator形式は書き出せなくなったわけではなく、Adobe FXG形式に移行したために廃止されたそうです。FXGはPhotoshopには読み込めないけど、Illustratorはしっかり読み込んでくれます。もちろんベクタのままです。Flash CS5のデータをイラレに渡したければFXGで書き出せばいいのです。しかもRGBのまま渡せるので、従来のIllustrator書き出しのように、CMYKにシフトして気色悪く変色することもありません。しかも
こんな意味不明なエラーで開けないようなこともありません。ただし、FXGが読めるのはIllustraor CS4以上。CS3ユーザにはお気の毒です。
FXG書き出し
CMYKを前提として、上のムービーをイメージ書き出しでIllsutratorに渡してみると…

左がFlash CS4からAI書き出ししたもの。右がFlash CS5からFXG書き出ししたファイルをIllustrator CS5で開いて、カラーモードをRGBからCMYKにしたものです。こんなに違います。個人的にはFXG経由の方が好みです。Flashで勝手にCMYKにされるより、イラレで自分でCMYKにした方がギャップが少ないと思うんだよね。でもFXGって、どんなFLAでもいいってわけにゃいかない。やっぱりありましたよ、いくつかの足枷が。てことで、続きは
FXG書き出しの問題点で。
Posted by A.e.Suck at June 29, 2010 03:13 PM