May 18, 2024

『ユニコーン・ウォーズ』

ユニコーン・ウォーズ

ユニコーン・ウォーズ昨年、新潟国際アニメーション映画祭で上映されたスペイン・フランス合作の大人向けアニメーション映画『ユニコーン・ウォーズ』(2022)が公開されます。5月25日から渋谷のシアター・イメージフォーラムで先行公開され、5月31日からT・ジョイ PRINCE 品川などで公開。その後順次全国公開になります。PG12なので、12歳未満の観賞には保護者の助言や指導が必要です。


試写会

試写会Xで応募した試写会に当選したので、2024年5月17日にインスティトゥト・セルバンテス東京内セルバンテス文化センターで観てきました。思った以上にバイオレンスでゴア描写が多かったです。スペイン語だけど、表現豊かで字幕読まなくても伝わってきます。シンプルなキャラで2Dアニメーションとしてよくできてました。ここまでゴアゴアなのも珍しい。

終映後にリモート参加の監督によるティーチ・インがありました。戦争のモチーフはベトナム戦争だそうで。黒いクリーチャーはカーペンターの『物体X』のつもりだったけど、コントロール及ばず、アニメーターが描くと『もののけ姫』になっちゃったそう。ラストの解釈は観客に委ねるそう。

アルベルト・バスケス

ユニコーン・ウォーズ監督はアルベルト・バスケス。元々マンガ家です。自分のマンガを短編アニメーションにすることから始まった。そして短編アニメーションを劇場用長編アニメーションにするって流れ。その結果、世界中に届けられるし儲かるって。長編は『サイコノータス 忘れられたこどもたち』(2015)以来の2作目です。「バンビと地獄の黙示録が聖書と出会った」映画でテディベアとユニコーンの壮絶な戦いが描かれます。第37回ゴヤ賞(スペイン版アカデミー賞)の最優秀アニメーション映画賞受賞作。

Unicorn Blood

『ユニコーン・ウォーズ』の元になったのはアルベルト・バスケスが自作漫画を短編アニメーションにした『Unicorn Blood』(2013)です。

この短編を拡張したのが『ユニコーン・ウォーズ』です。

製作

ユニコーン・ウォーズスタッフ250人以上で製作期間に4年かけた大作です。アニメーション制作はBlenderとのことです。Blenderによる2Dアニメーションは世界初とのこと。2Dキャラクターはグリースペンシルで作画してるそうです。Blenderのおかげで、全スタッフが同じソフトウェアで作業できるようになったって。それだけでパイプラインをblenderにした意味があるんだろうか。3Dはユニコーンだけだし、背景動画があるわけでもなく、ノーマルな2Dアニメーションなルック。これだったらAnimateでもええやん!3D空間にグリースペンシルで描くメリットが知りたかった。

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Posted by A.e.Suck at 03:03 PM