December 13, 2013
ゼロ・グラビティ
宇宙で孤立してサバイバル、ありがちなプロットだけどキュアロンの演出が加わって、「2001年」以来のエポックメイキングなスゴイ映画になった。「トゥモロー・ワールド」にも超絶カットがあったが、やってくれたなー!17分に及ぶファーストカットで、観客は宇宙空間に。映画を観てる感覚じゃなく、宇宙を体感する錯覚で呼吸するのを忘れちゃう。映画史に残る導入なのは間違いない。しかも編集以外の映画の要素が集約されてる。ライアンが飛ばされて切り返し2カットめ。キャメラがライアンのヘルメットに入ってPOVになったり、恐ろしく緻密なショットでこれまた長尺でマットと出会うまで1カット!とにかく手が込んでる。「VGR」の「名誉の日」でトムとベラナは酸欠と戦いながら漆黒の宇宙空間で救出を待ったが、助けの来ないライアンは自力で帰還するしかない。マットは「2001年」のプールのように…ISSでは突然「バーバレラ」が始まってホッとしてたらデザスター。望みのソユーズでがっかりし、STS-157は危機また危機。天宮から神舟。ライアン役をアンジーに断られユニヴァーサルからワーナーに移り、サンドラ・ブロックがライアンに。全編ほぼ1人芝居ながら見事な熱演!死を待つ身から再生する様は感動した。製作費は1億ドル。USはPG-13。ジョナス・キュアロンのスピンオフ短編「Aningaaq」でまたびっくり。
→imdb、予告、撮影、メイキング、Framestore、fx guide、VFX、Behind-the-Scenes、ステレオ化、日本語サイト
December 01, 2013
かぐや姫の物語
鳥、虫、けもの〜、草木、花〜、せっかくプレスコだけど、音がなくても観れる映画だった。この映画が見事なのは、1人のアニメ作家が10年かけて作ったんじゃなく、大勢で描き、2年で作ったこと!画面の情報量は少ないようで実は通常のアニメで表現しにくい情感が入ってくる。簡単に言うと作画が凄いの。作画と塗線作画だって。原画も動画も大変だわ。手間もかかってるけど、その価値はある。特に線は色がなくてもいいくらい憧れる。姫と捨丸は似せにくそうで、ガラッと顔が変わったりするけどこのタッチだからもってる。背景がアオリなのに真横顔でひっかかったり、急に「ウマッ!」ってシーンになったり、ダイナミックなアクションになったりで見応えあったなー。絵描きとしてはたまらん映画だ。かぐや姫はハイジとか言われてるけど、繊細だったり力強かったりでヒルダだね。テーマはフェイクと向き合うこと。製作費50億円とか作画枚数50万枚って冗談だよね?
キャプテン・フィリップス
海賊の人質になった船長の手記「キャプテンの責務」を映画化。グリーングラス得意のホームムービースタイルが相変わらず生々しく、臨場感たっぷり。撮影セオリー関係ないのでフレームアウトなし。墜落した航空便から生還したトム・ハンクスが、コンテナ船の船長になったら海賊の襲撃、物流はツイてない。海賊つってもジャック・スパローみたいなんじゃなくてソマリアのチンピラ日雇い。いったんは追い払ったんだけど諦めてくれんかった。フィリップス船長が誘拐される第2幕、でもさすがキャップだね、「座席は15番」など極限状況で何度か機転を効かせる。C-130で駆けつけたSEALsはハイスピード・マニューバーを展開するけど詳しく描かれず、塊として扱ってたのが残念。救出もあっさり。この映画で一番の見せ場は、映画の最後にUSSベインブリッジの医務室にて。救出されたキャップを看護士長が問診するシーン。このハンクスの演技はすげえぞ!説得力あるし感動的で見事。製作費は5500万ドル。USはPG-13。
November 01, 2013
2ガンズ
コミックを映画化したバディムービーでアクションコメディとして楽しめた。デンゼルとマークのコンビが相性よくて、2人のやりとりを見てるだけで楽しい。行動も応酬になってて心地よい。お互いに車で突っ込んで90度ターンしたり、背中合わせで撃ちまくったり!DEAのデンゼルはP226、S&W 4506、ベレッタ92FS、ルガー レッドホーク、海軍のマークはHK45C、キンバー ウォリアー。胴体を埋めたニワトリの頭をブッとばしたり、ターゲットの耳元で撃つ倒し方に感心。盗んだ金が実は○○だったってのはありがちな話だが、展開が面白いしボリュームあって最後までまったく飽きない。登場人物はワル〜イ奴ばっかしで、最後は大銃撃戦!ラストも秀逸でつい笑っちゃう。大塚明夫と咲野俊介の吹き替えでも見てみたい。サイコすぎるCIAのビル・パクストン、アインシュタインな麻薬王はアダマ艦長、海軍情報部のサイクロップスと盛りだくさん。年くったなあ、F.ウォード少将。製作費は6100万ドル。USはR。
グランド・イリュージョン
フォー・フォースメン復活?でもリック・フレアー達じゃなく、マジシャンのユニット。早口マーク・ザッカーバーグと催眠術オヤジのW.ハレルソン以外はキャラ薄い。イリュージョンで強盗するんだけど、彼らの活躍が本筋ではないのでトリックの爽快感やミッションの達成感はない。主役はフォー・フォースメンでなくFBIのむさ苦しい刑事のブルース・バナー博士なので共感しにくい。やたらテンポがよくてキャメラもよく動くが、卑怯な作劇で好きになれんなあ。黒幕登場でコケたわ。イリュージョンはデビッド・カッパーフィールドにインスパイアされたようだが、ナンセンスでつまらん。旧ルパンのネタやカリ城っぽい描写もある。強盗映画としてもトリック映画としても二流。アルフレッドとフォックス、4度目の共演が観られるとは嬉しい。エリアス・コーテスがカメオでシュライク役。エンドロール後のシーンはなかった!日本は125分版じゃないからか?なんとVFX担当会社の1つがILMだったりする!製作費は7500万ドル、USはPG-13。
→imdb、予告、モブFX、History of the Eye、日本語サイト
October 24, 2013
死霊館
家モノ怪奇映画ってことで退屈はしないけど、期待したほど怖くはなかった。71年の事件で70年代恐怖演出のアプローチは好感が持てるけど「たたり」「ヘルハウス」「家」「回転」には及ばんなあ。音や視覚でびっくりパターン。まあ、この手のは似たりよったりになっちゃうよね。「インシディアス」の前半はよかったんだけどなあ。実話ベースだけど、盛ってる。意識して盛り込むドラマいらんし。ディスカバリーの「怪奇現象の研究(A Haunting)」でええのに。冒頭の憑依人形のエピソードはよかった。3時7分、オルゴール、クローゼット、鳥、霊、バスシバ・シャーマン。話に出てくる要素が寄せ集め的でまとまりがない。ヴェラ・ファーミガのウォーレン夫人はよかった。ウォーレン夫人本人はカメオ出演。この業者(ウォーレン夫妻)で続編できるけど、アナベル人形でいくか「悪魔の棲む家」つながりからアミティビル3度目行くか、ちょっと楽しみ。USはR、日本はPG12。
October 08, 2013
天使の処刑人 バイオレット&デイジー
1歳下のジェフリー・フレッチャーが初監督作なんだけど、思ってた映画と違った。88分なのにかったるいので長く感じた。5分で眠くなった。現代版「テルマ&ルイーズ」は言い過ぎだし「処刑人」でもない。バイオレンスアクションとは言えない。タランティーノが好きなのはわかる。殺し屋がターゲットと話したりもてなしてもらったり、イスに全弾撃ち込んで弾丸買いに行くとかアホすぎる。そこがプロ気取りの幼さなんだろうけど。デイズはローズを失ったバイオの妄想かと思ったら、そんなこともなく、No1の登場で面白くなるかと思ったらそうでもなく。マイケル役はブルース・ウィリス希望だったようだが、ジェームズ・ガンドルフィーニでよかった。フィルム撮影なんだがカラー・コレクションが嫌い。USはR
October 01, 2013
ウルヴァリン: SAMURAI
時系列はなんと「X-MEN:ファイナル ディシジョン」の後だった。X-MENにつながる前作の方が面白かった。原作は「ウルヴァリン」で、矢志田産業の内部騒動にウルヴァリンが巻き込まれるだけの話。いきなり兵隊コントが始まって、なるほどそーゆーテイストか。誰かの頭の中にある妄想の日本を楽しむのもいいだろう。え〜〜〜〜!って20回くらい叫んだわ、心ん中で。デボン青木ってこんなに日本語上達したんだ!と感心したら福島リラって日本人だった。女だけどユキオ!真田広之とも戦うぞ。ローガン以外のミュータントは毒女ヴァイパーだけ。ジーンは「ギャラクティカ」のナンバー6みたいな扱い。長崎っぽい絵がないのは広島で撮ってるから。だったら広島でいいのに。でも東京といえば東京タワー、出番多い。新幹線バトルはパンタグラフのないフラットな屋根でのVFX戦でショボい。車内で原田芳雄が忍者集団を斬りまくる「ハンテッド」の方が100倍すごい。アダマンチウムのスーツ、ロボジーでも老人Zでもなくシルバーサムライなのか。読み辛いエンドタイトル後の「2年後」が一番見応えあった。2度びっくり。エンドクレジットで日本クルーが漢字表記だった。バジェットは1億2000万ドル、USはPG-13
September 20, 2013
エリジウム
「アバター」と同じ2154年、被爆して余命5日の主人公が治療に行く話。「TIME/タイム」のような「ランド・オブ・ザ・デッド」のような「アナザープラネット」のような、ありがちな世界観に医療格差。第9地区は好きだけど、斬新なアイデアはなさそうだし、期待しちゃいなかった。でも面白かった。メカのデザインと見せ方が好みなの。特にビークルと銃がカッコいい。赤いブガッティのシャトル、レーザーポインタやエアバースト弾装備のAKM、エクソスーツ&レールガン、地上からシャトルを撃破できる4連ミサイルランチャー。地球とコロニー、どっちも好きなビジュアルセンス。その間を行くちっこいシャトル。エリジウムのコンセプトデザインなんてシド・ミードだもの!テーマ曲なんてチューリッヒのCMの音楽だし。過去の思い出を交えたり、女子供を絡めたりしてアンドリュー・ニコルっぽいドラマ要素は仕立ててあったけど、やっぱりブロムカンプのメカフェチ趣味はすばらしい。。バジェットは第9地区の5倍、1億1500万ドル、USはR、日本はPG12
September 01, 2013
マン・オブ・スティール
2D字幕で観た。リチャード・ドナーから始まったスーパーマン映画は、愚作だった3と4はなかったことにして前作を3作目として完結。リブートはノーラン+ゴイヤーだからこうなるだろうとは思ったが、あまりにもダークで回りくどくてスーパーマンぽくない。どのビジュアルもパブリックなイメージとかけ離れてるので新鮮と言うより別のもの見せられてる感じ。スナイダーもアロノフスキーの手前、やりにくかったんじゃないかな。むしろマーベルを意識しすぎたDCダークナイトバージョン。クリプトンは「ソー」、能力の苦悩は「X-メン」、自分探しは「ウルヴァリン」、飛行は「アイアンマン」、市街戦は「アベンジャーズ」。メトロポリスでの戦いは迫力があったものの、スピードありきで結構適当。特に軍とのからみもなく、見せ場は高層ビルの崩落、やりすぎ。スーパーマンが青くないし、赤パンツもベルトもない上、ウロコに見えてアクアマンかよ。ヘンリー・カビルは11ヶ月の肉体改造でスーパーマンの体を作ってきたのに戦闘スーツ着せられてかわいそ。L.フィッシュバーンがさらにデブになってた。E.アダムスのロイスも太ってたし、色っぽくない。D.レインのマーサはよかったなー。思わず身を乗り出してしまったのは、A-10の登場。これまで扱いが小さかったけど、しっかり活躍。それとF-35Aの編隊、CGIだけど映画でこんだけの数飛ばしたのは初めて。スーパーマンのベイパーコーンがいいね。バジェットは前作より少なめの2億2500万ドル、USはPG-13
→imdb、imfdb、impdb、コスチュームの変遷、予告、日本語サイト
August 23, 2013
スター・トレック イントゥ・ダークネス
2D字幕で観た。JJ映画として最高傑作で、ST映画としても満足な仕上がりだった。バジェットは前作より5000万ドルアップで1億9000万ドル。冒頭30分はすでにIMAXで観てるけど、字幕で規則ってのが違和感ある。プライム・ディレクティブは規則じゃなくて「艦隊の誓い」なのに。まあ、今回はリブート2作目ってことで、前作のリサーチをしたんだね、往年のファンが喜ぶ要素を仕込んできた。新クルーのキャロル・マーカス、見た目はエリザベス・デイナー博士だ!しかもサービスあり。エリス中尉か?その父親、マーカス提督はなんとセクション13!こっちの時間軸にもあるんだ!赤シャツとクロノス行ったら、新デザインのクリンゴンと交戦!助っ人はハリソン!カンバーバッチのハリソンって優生人類に見えてくる不思議。と思ったら、本名を名乗ってブッとんだ。えーーーーーー!72コの光子魚雷、そうだったのか!ボタニーベイの生存者数まで合わせてくるかー。「ST2: カーンの逆襲」だったとは!だからキャロル、なるほど!2作目だし「ST2」をもってくりゃ喜ばずにいられない。ニュー・バルカンとの交信で、スポック・プライム再登場!マッコイの「私は医者だ、魚雷エンジニアじゃない」は拍手。艦隊初の黒船USSヴェンジェンス、悪の船!この発想はなかった。エクセルシオールを凶悪にした感じで、やっぱりスコッティに阻止される。スポックが総員退艦を命令したけど誰も従わず、脱出ポッドは見れんかった。でもその後サプライズ!ワープコアのシーン、同一局面だが立場は逆!って見事な展開、オマージュとも言えるショット。そして今回はスポックが叫ぶ!「Khaaaaaaan!」もう、感心して涙がでたね。いよいよ人類初の試みとして5年間の調査飛行に出発だ!「Mr. Sulu, take us out!」あのテーマと共にTOSにつながる、最高のエンディング!USはPG-13。プログラムに記述ミスあった。光る目玉→光るめだま、エリザベス・テイラー→エリザベス・デイナー。テイラーじゃ女優だよw
→imdb、予告、ヴェンジェンス・クラッシュ、メイキング、Behind the Magic、UI VFX、日本語サイト
August 20, 2013
パシフィック・リム
「必要なのは服従と戦闘スキルだ!」3D吹替えで観た。3D変換は良好で映像の迫力はあった。ギレルモちゃん初のデジタル撮影だが、いきなり2作目なんだな、前作のダイジェストが最初にあるんだが、そっちをちゃんと観たかった。怪獣映画としては「平成ガメラ」や「クローバーフィールド」の方がいいし、人が操縦するロボットなら「リアル・スティール」の方がいい。スーパーロボット軍団の「決戦!大海獣」を期待したんだけどハズレたな。1億9000万ドルもかけた割にバンダイっぽい映画でコレじゃないズレを感じる。捧げられたハリーハウゼンと本多猪四郎も苦笑いかも。怪獣の脅威にさらされてる割に壁とシェルターって心細い。イェーガーの搭乗シーンがない割に発進プロセスは時間かかりすぎ。イェーガーの輸送は「キングコングの逆襲」でしょ。チヌークじゃなくオスプレイだったらよかった。操縦はジャンボーグA、スーツは「ロボ・ジョックス」、エウレカはカッコよかったけど、他のイェーガーの見せ場がほしかった。ジプシー・デンジャーの動力が原子力ってのは嬉しいけど、改修後のチェーンソードは南京玉すだれ。ロケットパンチは飛ばへんし。ナイトシーン多いけど怪獣は夜行性なの?だったら昼間に裂け目を塞げばいいのに。ナイフヘッドはギロン、オオタチ幼獣はガメラの体内で生まれた子ジャイガー。第二脳は「ゴジラvsメカゴジラ」か。怪獣の臓器販売はないだろ、燃やせよ。菊池凛子の森マコ、眉毛ぶっとー。芦田愛菜ちゃん、いい芝居だが、もっと小汚いはず。林原めぐみの声は2倍速?車内アナウンスみたい。他の吹き替えはナイスな配役。USはPG-13。ギレルモちゃんには続編より「狂気の山脈にて」か「ヘルボーイ3」をやってほしい。
→imdb、予告、エンドタイトル、Behind the Magic、日本語サイト
August 16, 2013
ホワイトハウス・ダウン
「エンド・オブ・ホワイトハウス」の方が面白かった。製作費は倍以上の1億5000万ドルなのに。キャラクターの関係を込み入らせた割にサスペンスないし、かえってアクションのじゃま。おちょけすぎで戦いに緊張感ないし。ホワイトハウスが簡単に制圧されるのも無理ないわ。J.フォックスは大統領の器じゃなくて、運転手と変わりない。ダメパパ役のチャニング・テイタムが主役にしちゃ地味なの。娘のエミリー(11歳、VAIOユーザー)はよかったんだけどね、勇敢だし、7億ビューだし、旗振り見れたし、いい働きをしてた。ツアーガイドの人、おいしい小鉢。マリーンワンもブラックホークもエアフォース2もF22も3機ずつ飛んでくる。CGIなんで萎えるんだな。でもエアフォース2がNORADのミサイルで撃墜されるシーンはよくできててちょっと泣けた。ブラックホークはラベリング中にジャベリンに撃墜されるシーンはかっけえけど、アプローチは「OK牧場の決闘」だな、アホらし。C-17は出番なし。車内で「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」が見れるザ・ビーストはRPGのえじき。緑のレーザーサイトは映画初登場のブリュッガー&トーメのAPC9。リンカーンの時計とエンディングの「Street Fighting Man」にやられた。USはPG-13。
August 13, 2013
ワールド・ウォーZ
原作はマックス・ブルックス著「WORLD WAR Z」ってゾンビ戦争終結から10年後の回想録。映画は回想でなく戦争そのものを描いてる。Zはゾンビなので邦題は「ゾンビ大戦」だとわかりやすい。製作費は、ゾンビ映画としては破格の2億ドル。「ドーン・オブ・ザ・デッド」の10倍、「ゾンビ」の200倍!ブラピだから実現した超大作ゾンビ映画。レーティングを考慮したのかゾンビなのにKNB的どころかサビーニ的描写すらない。人体損壊も血しぶきもなくゾンビの状態はいいけど、かつてない物量で来た。群れで行動し、獲物に襲いかかる様はド迫力。噛まれたら12秒という早さでゾンビ化。死人じゃなく感染者になるわけだー。まずは安定したキャメラが一転無秩序になるデザスターのフィラデルフィア脱出劇。ドッカーンときて耳がキーン!A-10が飛んでる〜!空母USSアーガスからアントノフAn-12が発艦して第2幕、パニックアドベンチャーの発生源探索ミッション。エルサレムの壁が突破され、フォローだったり空撮だったりの地獄絵図描写。締めはB767で「スネークフライト」のゾンビ版、チワワをきっかけに機内は阿鼻叫喚。7500万ドルで追加撮影した第3幕はWHOでのスニーキングアクション。ゾンビいっぱいのB棟に行って帰ってくるミッション。監視カメラがスリルを盛り上げる。USはPG-13。
August 01, 2013
風立ちぬ
「風立ちぬ、いざ生きめやも」中2の頃観に行った76年版では10回くらい言ってた。その堀辰雄サイド、菜穂子さんとのシーンはどれも印象的。出会い、紙ひこうき、雨、同居、情感豊かで感情移入しやすい。でもこれじゃフツーすぎる。期待はやっぱり堀越二郎。でも航空機の設計士を描いてるとしたら物足りない。情報の少ない時代に、二郎が飛行機に憧れた理由が描かれていない。夢に見るほど強烈な出会いがほしかった。優秀な技師として曖昧で、ユンカースの内部で「すごい」って言うけど、何が?九七艦攻の引込脚で締めてくれればめちゃくちゃ感動できたのに!美しい飛行機と美しい女性の間で葛藤がない不思議。せっかく戦時だし。口数が少ないのはいいけど、感情面のセリフがアホ。二郎の声が庵野でなければもっとイイ映画になっただろう。ヘタと言うより、キャラに合ってない。夢の挿入とブツ切りエピソードのせいで時間が気持ちよく流れない。三菱内燃機に名古屋弁の人がいたり、栄が栄町だったらもっとリアルだったのに。手描き、BG、CGIの統一感がない。特にCGIはいつものように違和感あって、背動や海もいい感じの作画できとるのにCGIのカットもあったり。飛行機とモブは手描きでがんばってて見応え十分。メガネのレンズ表現がリアル。写真を拾うカットがよかった。でも、明らかにプロポーションが違ってたり、タバコの煙が妙にでかかったり、遠近感や対比がヘンだったり、謎の同Tブレしたり、ヘンな歩きや走りしてたり、よく宮崎さん通したなってカットが目についた。黒川さんと妹のキャラが浮いとった。126分35秒14コマ、作画枚数161,545枚。
SHORT PEACE
4本のオムニバスなら1本くらいいいのがあってもいいんだけど、どれも3幕のうちの第2幕だけ映像化した感じ。「MEMORIES」レベルを期待したんだけど。観たい部分を外してくるからこっちのリズムと合わなくて眠くなる。森本さんのOP「スキャナーダークリー」だ。「九十九」は何を見せたいのかようわからん。作画でなくCGIベースで視覚的に楽しくない。歩きヘンだし。「火要鎮」は映像的醍醐味はあったけど、話がダイジェストすぎる。もっとじっくり語ってほしかった。一番マシなのは「GAMBO」だな。デザインとサイズ感が絶妙な鬼がイイ。アクションも見応えあった。一番浮いてた「武器よさらば」は原作通りかと思ったら続きがあった。CGアニメはつまらんね。戦闘なのに空気がきれいすぎる。ラストの富士山つながりも強引だな。
→予告
July 23, 2013
ワイルド・スピード EURO MISSION
すげえ面白かった。オープニングが過去作のモンタージュ、「3」がなかったことになったと喜んだら、最後につながった。4作目からの3部作ラストにしてシリーズ最高傑作。ファミリーが再結集して「捜索者」のような展開に目が離せない。みんないつもよりカッコええ!敵も同じような顔ぶれなのも面白い。ドミニクとレティのレース、ドミニクとホブスのタッグは萌える。アタマからケツまで客を楽しませよう、驚かせようという作り手の情熱を感じる。これが映画だ!って威張っていいよ。うわわっ、マジかよ?!ってシーンが5つ(レティが撃つ、ドムのダイビングキャッチ、ミアの誘拐、ジゼル決死のシューティング)、涙が出たシーンが2つあった。ロンドン市内でのチェイス、ハイウェイでのチーフ10チェイス、クライマックスは壮絶。アントノフの離陸阻止はサンダーバードの第1話ファイヤーフラッシュの逆!今回、銃撃戦や肉弾戦も多く「ザ・レイド」を意識した戦いもあって大満足。ラストは渋谷に戻って、ついにあの男が登場!こいつを敵に回したらヤバイぜ。はよBD 欲しいー。
フィルム撮影、製作費は1億6,000万ドル、USはPG13。
July 01, 2013
欲望のバージニア
恥ずい邦題だと思ったら原作もか。禁酒法時代に実在したブートレッガーのボンデュラント3兄弟の抗争劇。コルレオーネ家で言うとフレドが主役の話。抗争相手はギャングでなく蝶ネクタイの超極悪取締官。それがガイ・ピアースなんだけど、非道ぶりキレっぷりがすげえ!配役にも現れてるが、ソニーにあたる長男がパッとしなかったのが残念。代わりにトムとマイケルを足したような次男が頼もしくてカッコイイ。あの雪の夜、歩いて病院行ってないからね。T.ハーディはベイン体型のまんまだけど、S.ラブーフはわざわざ太って参加。見事なヘタレぶり。憧れはG.オールドマンのギャング、フロイド・バナーと牧師の娘。これがアリスでカワエエ。屈していた仲間と保安官、最後に見せてくれましたな。Arri Alexaのデジタル撮影で製作費は2,600万ドル、USはR、日本はR15+。
June 13, 2013
エンド・オブ・ホワイトハウス
「ダイハード」と言うより「沈黙シリーズ」だね。邦題ヘンだけど「白い家の端」じゃなくて「ホワイトハウス陥落」ね。AC-130がDC上空に飛来、M134ミニガンでF-22は撃墜。このへんショボいCGI。あと弾道も。AC-130はDCの南西から侵入した米空軍機。テロリストがAFSOCから盗んだってことか?でも不明機って言ってたしなあ。P226で応戦する防御のプロが、グロック17やMP5にRPGと圧倒的火力で攻め込まれて皆殺しにされる。戦闘能力低すぎるシークレットサービスたち。シークレットサービス犬がカッコよかった!テロリスト40人が13分で制圧。大統領らは人質に。メリッサ・レオが国防長官熱演、女優魂。ジョン・マクレーンもケイシー・ライバックも居合わせてなかったが、財務省のマイク・バニングがいた。元シークレットサービスとは思えないスキルを発揮してテロリストを始末していく。継承順位2位の下院議長のモーガン・フリーマンが大統領代行就任。なぜか奪還作戦は出てこないのでマイク任せ。危機対応部隊が包囲したけどよくわからん。SEALSはCGIのブラックホーク6機で大規模な急襲作戦、次世代兵器ハイドラ6で返り討ち。無謀すぎるSEALS。ケルベロスコード発動は面白いアイデア。全米の核ミサイルをサイロ内で自爆させたらえらいこっちゃ!マイクが解除コードを入力するシーンは緊張感あった。「ハッシュタグって?」「シフトと3!」製作費は7,000万ドル、USはR、日本はPG12。ライバル「ホワイトハウス・ダウン」の予告もやったよ。
→imdb、imfdb、impdb、VFX、予告、日本語サイト
June 01, 2013
バレット
スライは元海兵隊のC4エキスパート、ジミー・ボボ。ヘンな名前だけど通称なんだ。爆破はするけど、達人ぶりは見せないぜ。邦題の「バレット」は狙撃銃じゃなく弾丸の意味。スナイパーじゃなくヒットマンなんだ。銃はブローニング・ハイパワー。9ミリにしちゃ音デカイ。「ワイルド・バレット」のウェイン・クラマーが監督だったけどスライと仲違いしてクビに。クラマーがスライの相棒に配役したトーマス・ジェーンの勧めでレジェンド、ウォルター・ヒルが10年ぶりの監督。これでシュワ、ブルース、スライの主演作制覇。BD原作の脚本はスライとヒルがリライト、ジョエル・シルバー判断で相棒はトム・ジェーンから「ワイルド・スピード」シリーズの韓国人ハン・ルーに。ハリーと組まされたチコみたいなもん、死なないけど。シンプルなプロットを一直線でこなしていくだけなので転換もなく地味。演出的には懐かしの70〜80年代風で、ウォルター・ヒル節が堪能できる。衰えたんじゃなくオマージュ!最後は恒例の決闘もある。スライの相手はロノン。殺し屋同士がアックスで戦う肉弾戦。スライの娘リサはトム・コーディーの姉さんみたいでよかった。クリスチャン・スレイターのザコ役がハマってた。製作費は5500万ドル、USはR、日本はR15+。
死霊のはらわた
30分の8ミリ作品「Within the Woods」を元に作られたった16ミリ映画「死霊のはらわた」が81年、ヨーロッパから火がついて全米公開が83年、その翌年に輸入ビデオで見た時の衝撃は忘れられない。85年にやっと日本公開、渋谷で観たときゃ超満員が爆笑の渦。これがスプラッター映画誕生の瞬間。87年の「2」は実質リメイクなんで、今回は再リメイクだね。タイトルから「The」がなくなった。プロローグで過去の事件が語られ、悪霊の正体とか、妹がODで治療のためとか、母の死を巡る兄妹の確執とか、いらん味付けいろいろ増えて楽しさは減った。実にお行儀のいい真面目な作り。クライマックスは大アレンジ。血糊70,000ガロン中50,000ガロンは血の雨だから実質20,000ガロン、オリジナルの10倍ってとこか。でもそんなに多い感じはなく。オリジナルが16ミリのブローアップだったことを考えると、ソニーのCineAlta F65で4K撮影はクッキリ奇麗すぎるわな。音響デザインは凄くよかった。CGI使わないのは評価できるけど、Rの割にゴア度が低い。オリジナルが公開されて大ブレイクした頃、ウルグアイの新人監督はまだ3歳。サム・ライミは凄かった。「♩We're Gonna Get You〜」はカット?トレーラーにはあったような…。「顔が痛い、どうしてこんなに顔が痛いの?」釘がいっぱい刺さっとるからじゃ、ボケ。エンドタイトル後、アッシュがこっち向いて「Groovy!」遅いって、そのノリ。製作費は1700万ドル、USはR、日本はR18+。
May 12, 2013
インポッシブル
スペイン映画だけど英語。感動ホラー「永遠のこどもたち」のスタッフ、次は感動デザスター映画!いい映画なんだけど、日本で売るのは難しいね。体験談の映画化なんだけど、演出の味付けがうまくて視覚的なストーリーテリングが絶妙。「ヒア アフター」と同じ津波ながら、こちらはミニチュア特撮で再現。濁流に流されてからの長いシーンが生々しい。日本暮らしのスペイン人一家がクリスマスのバカンスでタイのカオラックリゾートへ。いやな予兆はおいといて、楽しく過ごしてたらいきなり津波キター。離ればなれになったルーカスとママ、パパ、弟2人の壮絶サバイバル。通じない言葉、ドバドバ流れ落ちる血、混乱の病院、死別と再会。その中で諦めないこと、一緒にいること、助け合うことを実感する。特にユアンパパの電話のシーンは涙があふれた。エキストラの多くは実際の津波の生存者。ダニエル、星空、赤いボール、カーテン、そして残されたメモ。ママのナオミ・ワッツはアカデミー賞とゴールデングローブ賞にダブルノミネートされたけど、もう熱演どころか、死ぬんじゃないかと思ったもん。チューリッヒに入っててよかったね。製作費は4500万ドル、USはPG-13。
May 01, 2013
アイアンマン3
2D字幕で観た。シンデレラ城でなく、パラマウント朝日バージョン。前作よりさらにつまらん。2億ドルもかけて作ったオマケエピソード。曖昧なのに余計も多くて、コミックとの兼ね合いもあるのかもしれんけどもったいない。20分削ってもいいくらいスケール小さい話。脅威も大したことないし、アイアン・パトリオットもただの道具。ガンシップもチャチ。マーク42がよくわからん。面白い使い方するんだけど、都合よすぎるんだよね。マーク8〜41の使い方ももったいない、これじゃスーツじゃなくてロボットだし。トニーんちの3D空間ディスプレイのインタラクティブシーンは今回もカッコイイ。あと、よかったのはペッパーの腹筋、着地して2発撃つローディ、ポンプ銃Mk2、エンドタイトル。印象的だったのはJ.ファブローのハッピー。エンドクレジットが始まると客が帰り始めるけど、最後にトニーの話し相手が明かされる。そしてTony Stark Will Return、「A2」のことだろうけどボンドみたい。客が帰り始めると「マイティ・ソー:ダーク・ワールド」の予告が始まって、帰りかけた客達は立ち止まる。だったら明るくなるまで待てんのかね?
→imdb、imfdb、予告、Behind Iron Man's HUD、日本語サイト
April 19, 2013
スター・トレック イントゥ・ダークネス
2013,34min. 109シネマズ木場 S2 IMAX ★★★
極秘フッテージ・プレゼンテーションてことで、IMAXバージョン、2D字幕で見た。IMAXバージョンは3Dで公開なので、2D上映は貴重だ。JJのメッセージビデオに続いて、冒頭28分と3分のアクション・シーンが2つ、計34分の上映。冒頭シーンはファイナルではないけど、IMAXで撮影されただけあって迫力あった。79年の「TMP」から全作劇場で観てる身としては、JJ時間軸のSTは愛着はないんだが、Mクラスとか艦隊の誓いなんて言葉が出ると身を乗り出しちゃうね。前作でエンタープライズを地上で建造するのを見せてくれたJJがまたやってくれました。なんと潜水艦モード。これはコロンブスの卵というか、斬新すぎるビジュアル!まあ、ハイライトシーンも含めてアクション活劇大作なのは十分伝わった。相変わらずツッコミどころも多い雑な展開。カギを握るのはカンバーバッチだね。ネロを凌ぐ悪役に期待。P.ウェラーは「エンタープライズ」とは別役でマーカス提督。え、てことはその娘はキャロルでカークと?その後、パラマウントの担当者が劇場関係者や広告代理店に向けて宣伝戦略のプレゼン。IMAX 3D上映があるので当初から吹き替え版で公開が前提なんだが、ウフーラ、女優に声変わるって。批判されないようなキャスティングなので期待してほしいとのこと。
April 01, 2013
オズ はじまりの戦い
2D字幕で見た。サム・ライミの初ディズニー、初PG、初デジタル撮影、初3D変換。冒頭シーン、画角はシネスコでいいだろ。MGM版意識した作りはここだけではないけど。マジシャンが歩けない子を治せるわけないわ。と思ったら伏線だったのね。ニヤけてばっかのネズミ男、苦しめられてるように見えないオズの国ですんなり騙されてやんの。でも根はイイ奴で、偉大な魔術師ぶりを発揮して王になっちゃう。科学を魔法にしちゃうのが楽しい。結局ペテンなんだけど、今度は魔女が騙されてやんの。西のミラちゃん、美魔女ぶりがよかったけど、早々にグリーンのコワーイ魔女になっちゃった。ノーマークだったけどミシェル・ウィリアムズのグリンダがカッコエエ。R.ワイズのビーム攻撃にも耐えた!そして何より陶器ちゃん、めっちゃカワエエ!サルはジャージャー・ビンクスみたいなもん、なんかキモイ。ナックにボコボコ殴られる門番が特殊メイクしたB.キャンベルだった。バジェットは「オズの魔法使」77本分の2億1500万ドル!これで39年版につながって、85年の後日譚と合わせてトリロジーかと思ったら、続編も製作するんだってー。
March 18, 2013
キャビン
MGMにお蔵入りにされながら、ライオンズゲートに買ってもらえてよかったね。しかも3D変換なしで公開。あったらいいな、ホラー版「ウエストワールド」がありました。システムで管理されてるけど、クリーチャーはぜーんぶホンモノ!でも「ジュラシックパーク」にはならず「バイオハザード」な展開。山のキャビンはいとこの別荘。こんなとこに泊まるのヤだよな、普通。「ブレインデッド」や「スクリーム」ほどじゃないけど、設定を逆手にとってホラーで遊ぼう的なノリ。でもクライマックスの阿鼻叫喚な修羅場は最高。「死霊のはらわた」「ヘルレイザー」「IT」「死霊のしたたり」「アナコンダ」「倫敦の人狼」「シャイニング」「リング」…わんさか登場する古今東西クリーチャー、コマ送りしたい!そしてキューブリックもやってないすんごいショットがある!お気に入りの半魚人もグッド。儀式の部屋に「宇宙人ポール」のように意表を突いて登場するディレクターさん!ラリってるヤツが冷静で一番正しいな、うん。戦うヒロインのデイナ役、クリステン・コノリーが昔のウィノナのようにカワイイ!バジェット3000万ドルのリッチなA級映画!VFXもR&Hだし。USはR、日本はR15+。
March 01, 2013
ジャンゴ 繋がれざる者
オープニングでイントロが流れただけでゾクゾクッときた。ロッキー・ロバーツ心地よい。40数年遅れてやって来た「ジャンゴ」。亜流だけど主題歌はホンモノ。タイトルもオリジナルと同じ赤。歩いてるのはニガーの奴隷ジャンゴ。奥さん探しってジュリアーノ・ジェンマのやりそうなキャラだなーと思ったら「怒りの荒野」まで出て来たよ。マカロニのエッセンスはちょこちょこ取り入れてるけど、マカロニじゃないんだな。だってバジェット1億ドルもかけちゃって!全体的に小奇麗でこざっぱり。奥さん取り戻しに行くだけの話なのにながっ。しかもアカデミー脚本賞って、なんでそんなに評価が高い?ニガーって137回も。「バスターズ」より面白味に欠けるけど、西部劇でこんだけ血しぶき見せるあたりはQTだね。馬上の敵を倒すのに、馬の頭を撃ったり馬ごと引き倒したり。「ワーテルロー」の騎兵より惨い。ジャンゴはこってりリンチしないと。逆さ吊りだけじゃ甘い。レオの悪役よりサミーが演じるニガーのスティーブンがイイ。コイツは悪い!お〜、なんとフランコ・ネロがカメオ!ジャンゴに「D-J-A-N-G-O、Dは発音しない」と言われて「知ってる」そりゃそーだわなw。USはR、日本はR15+
February 20, 2013
ゼロ・ダーク・サーティ
DEVGRU(チーム6)によるビンラディン急襲殺害をニュースで知ったとき、ビグローの映画はどうなるんだろーと思った。それは10年に及ぶビンラディン捜索を描いた映画で、数十億ドルを費やしてもCIAは追いつめることはできなかったって残念話。結局、その後も追加されて一転、無駄じゃなかったって話になっちゃった。CIAのマヤの一途なキャラクターが秀逸。熱血でなく冷血。特に同僚を失ってからは執念だね。身の危険に晒されながら、MP5で襲撃されても諦めない。高卒でCIAにリクルートされただけあるね。オサマは100パーここにいます!その自信はなに?ジェロニモ殺害を確認して、最後はC-130貸し切りで帰国。搭乗後に見せる涙がイイね。CIAの拷問は政治的の配慮なのか、水責めと箱詰めという手ぬるさ。証拠がないまま作戦決行に至る部分は割愛!ネプチューン・スピアー作戦の件りは25分、余計だったな。ここだけ違う映画だし、大雑把すぎる。立案、訓練、実行までの経緯とダイジェストじゃない急襲で別の映画にしてほしかった。作戦の全容はディスカバリーやナショジオの特番の方が詳しくてわかりやすいし。ステルス仕様のブラックホークが見れたのはよかった。あと、Black Siteって言葉覚えた。レオン・パネッタCIA長官って、ほんとにこんな人なの?
February 14, 2013
逃走車
2013,85min. 一ツ橋ホール ★
「逃亡者」じゃなくて逃走車。「ザ・ドライバー」「トランスポーター」「ドライヴ」はプロだけど、P.ウォーカーはレンタカーを借りた旅行者で巻き込まれただけ。でもドライビングはうまい。右ハンドルも左側通行もすぐ慣れた。さすが「ワイルド・スピード」。ウリは全編車載カメラってそんなアホなと思ったけど、確かにキャメラは車外に出ない。出てもボンネット上。ドライバーが車を降りてもずっと視点は車内、総尺85分なのに飽きる。でかいフィルムキャメラでがんばってはいたが、「トゥモローワールド」の車載シーンの方がよっぽど凄い。着想は「[リミット]」、話は「ガントレット」なんだけど遠く及ばず、眠くなった。もっと面白くできるはず。世界最速公開と言っても、今のところ日本以外の公開が未定な南アフリカ映画。これじゃブロムカンプに続けんよ。
February 01, 2013
テッド
US版より6分短いバージョンだった。でもいい、めっちゃ笑えたし面白かった!字幕でよかった!長年の親友っていいよね、羨ましいほどイイ関係。セス・マクファーレンは13歳年下だけど、同年代なみのドストライク。すげー親近感!サンダー・バディーズに自分が加わってもおんなじ話をするだろーなー。テッドが見てたオンデマンド画面には「めまい」「ゾルタン★星人」「宇宙人ポール」「ユナイテッド93」「トゥモロー・ワールド」とかあったりで嬉しいね。特に「フラッシュ・ゴードン」愛がハンパじゃねー。サム・ジョーンズ喜ぶなーと思ったら、本人出てキター!10年ぶりの映画だけど、フラッシュとしては33年ぶりの復活!「Go Flash, Go!」音楽もたっぷりそのまんまふんだんに使ってた。着信音もわかりやすい。ロリーが帝国のマーチでテッドが「ナイトライダー」、笑っちゃうー。「ミゼラブル」観た直後にマーク・ウォールバーグのドヘタな「オクトパシー」聞けるなんて!ミラちゃんもよかったー。ジョンとテッドの間で揺れたり悩んだり。ビショップになったテッドを2人で修復したり、星に願いをかけたりね。「ブリジット・ジョーンズ」には笑った。スゲーイイ子じゃん。ナレーターはP.スチュワートだったのね。みんなの好きなトム・スケリットも登場!R.レイノルズのカメオわからんかった。T.J.フッカーがなんでガチャピンなんだよ>字幕!iPodで「フラッシュ・ゴードン」のサントラ聞きながら帰りたかったけど、イヤホンがなかった・・・バジェットは3,900万ドル。USは当然Rだけど日本はR15+。続編希望!
レ・ミゼラブル
57年版も96年版も98年版も観てないけど、79年版のアニメは動画やったの。そしてトム・フーパー、またまたいい仕事したなあ。トップシーンから巨大な船とモブに圧倒され、映画の凄さに震えた158分。俳優と音楽と美術とキャメラのパワフルなアンサンブル!フィルムとVFXによる意表をつくショット!運命の苦難に立ち向かう人、飲み込まれちゃう人、不幸な人々続々登場。ノーマークだったけど、宿屋の娘のエポニーヌがよかった。悲劇のサブヒロイン。でもやっぱり不幸さなら誰にも負けないファンテーヌ!さんざんイジられ貶められるのを楽しんでたら、夢見た人生との違いを嘆く「夢やぶれて」ですよ、アップで1カットで歌いきった映画史上珠玉の1カット!まさかアン・ハサウェイに泣かされるとは!泣けるシーンはあと2つ。「ワン・デイ・モア」登場人物それぞれの明日への思いが交錯するアンサンブルがめちゃくちゃ感動的だった。もうひとつは、バルジャンの死を看取るコゼットとマリユス、そしてファンテーヌが導く「エピローグ」。学生に紛れたジャベールの帽子の被り方がカッコイイ。アマンダちゃんもっと見たかった。バジェットは6,100万ドル、UKは12A、USはPG-13。
January 28, 2013
ゴーストライダー2
8ヶ月遅れの日本公開。3D変換バージョンもあるけど、国内は2D上映のみ。「アドレナリン」の監督コンビ+デビッド・S・ゴイヤーなんで期待したけど残念な出来。タイムリマップばっかし。バジェットが前作の半分と言っても5,700万ドルもかけちゃって、クライマックスの白昼カーアクションは好感もてるけど、マーベルナイツでPG-13はないだろ。同じマーベルナイツ映画でもR指定の「パニッシャー」の方が低予算なのにはるかに面白いからね。ただ、プロローグは1作目のフッテージでなく、わざわざAEアニメで作っててコミックらしさがよかった。ハンドガンからアサルトライフルまで様々な銃が出てくる中、マグプルFMG-9は映画初登場。MAC-11をゴーストライダーの口に連射したり、対戦車ミサイルのジャベリンで攻撃するのは見物。今回はピーター・フォンダの出番はなく、悪魔はカエサル。悪魔の手下が「マイアミ」でカリーの彼氏だったアンダーカバーのジェイク・バークレイ捜査官。クリストファー・ランバートはちょっとだけ。
January 01, 2013
フランケンウィニー
モノクロの3D映画って「大アマゾンの半魚人」以来!でもEOS 5D Mark IIで2D撮影したのを3D変換してるので、2D字幕で観た。これが正解だわ。すんごく面白かった!28年前のお蔵入り映画をモデルアニメでリメイクしたわけだが、24FPSで1コマ撮りしてるんで恐ろしくスムーズ。CGアニメじゃないのがイイでしょ。モデルやセットはフランケウィニー アート展で見て来たけど、かなりコンパクトだったな。テーブルサイズのちっさい世界でドラマが生まれる。まさしく冒頭の映画。そん中のプテラノドンがラドンになった以外、第1幕とラストはオリジナルをかなり忠実に再現してた。モンスター映画大好き趣味がピッタリ合うので共感しまくりで楽しかった。悪ガキ達が邪悪な気持ちで蘇生させるとそりゃもう大変、ウェアウルフ、ヴァンパイア、マミー、グレムリンからガメラまで!クライマックスの風車小屋はより「フランケンシュタイン」に近づいて盛り上がったなあ。泣けるよ、マジで。あのブサイクなスパーキーがカワイイのなんの。隣のプードルとのエピソードもいい。スパーキーのデザインはブラッド・バードの「いじわる家族といたずらドッグ」から。プードルのペルセポネはエルザ・ランチェスターの「花嫁」、両親が見てたTVはクリストファー・リーの「吸血鬼ドラキュラ」、キティちゃんはオリジナル版にも出てたね。ビンセント・プライス似の先生の声は「エド・ウッド」でベラ・ルゴシ役だったマーティン・ランドー。バジェットは3,900万ドル。
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