どこかわからんけど、丘陵地帯の空撮から始まる。その美しい自然の中で馬がウマれる。意外にも時系列で語られるんだ。すぐにスクッと立つあたり、力強そうだねえ。前半は農耕馬編。第一次大戦が始まって後半はタイトル通りの軍用馬編。馬の意思に関係なく、出会いと別れをいくつも経験する。それは戦下の馬の数奇で過酷な運命。馬に関わった人物が戦下をどう生きたかも教えてくれる。主役の馬は14頭が演じたらしいが、ちょっとした仕草からダイナミックな走りまで、どれも素晴らしい。遠くを見つめる表情にTUするヤヌス・カミンスキーのキャメラにジョン・ウィリアムズの曲が加わればスピルバーグマジック発動、まーーー泣ける泣ける。感動は再会がピーク。戦争ってことで、スピルバーグのドSぶりを期待したけど、馬が大砲を牽引させられるシーンを除いて控え気味だった。原作が児童文学ってことで、馬が馬を庇う馬同士の友情物語や、英独両塹壕の間で動けない馬を巡るちょっとイイ話的な茶番劇もある。ディズニーかよ!ってタッチストーンだからディズニーなんだけど。馬視点じゃないのは舞台版「軍馬ジョーイ」の映画化だから。塹壕ではキューブリックの「突撃」と同じキャメラワークやってた。エミリーちゃん役の子、カワイイ。デビュー作なのね!バジェットは6,600万ドル、USはPG-13。
投稿者 A.e.Suck : March 9, 2012 08:12 PM